黄大仙の blog

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ドイツは天然ガスの備蓄量が豊富 プーチンの誤算

114日にドイツで2番目の液化天然ガスターミナルが完成しました。 厳しい冬も終盤を迎え、ドイツの天然ガスの備蓄はまだ90%も残っています。 担当者は、来年の冬もドイツはガス不足を心配する必要はないだろうと言っています。

  ドイツ国営の国際放送事業体である徳国之声の記事より。

ドイツの天然ガス備蓄量は豊富

  エネルギーと通信市場の規制を担当するドイツ連邦ネットワーク局は、この冬ドイツでガスが不足する可能性はすでに低いという状況報告書を発表しました。

 

  連邦ネットワーク局の責任者であるクラウス・ミュラー氏は、「この冬もトラブルが起こるとは思えない 」と述べています。

 

  ドイツの天然ガス在庫はまだ90%あり、1月としては非常に珍しい状況だと説明しました。 2021年と比較すると、ドイツでは2022年にガスの消費量が14%減少しており、ミュラー氏は、「これは、ガスを節約している人たち全員の功績だ」と語っています。

 

  ドイツのガス・水素貯蔵協会INESは、この冬の気温が平年並みであれば、冬の終わりにもドイツのガス貯蔵量はまだ65%あるとの最新の数字を発表しました。

 

  今年は貯蔵圧力がかなり低く、9月までに容易に貯蔵設備に補充することができます。 そして、次の冬には、ドイツは、起こりうる「ガス不足」を心配する必要がなくなります。 誰もが節約する努力を続けることが前提ですが。

 

  昨年2月のロシアのウクライナ侵略まで、ドイツは国内のガス消費量の半分以上をロシアから輸入していました。戦争勃発後、ロシア政府はEUの対ロシア制裁への報復として、パイプライン「Nord Stream 1」によるEU諸国へのパイプラインでのガス供給を徐々に減らしていき、8月にはNord Stream 1からのガス供給は完全に停止しました。

 

  現在、ドイツのガス輸入は、主にノルウェー、オランダ、ベルギーから行われています。 オランダやベルギーには大きなLNG液化天然ガス)ターミナル港があり、輸入ガスをドイツまでパイプラインで送ることができます。

 

  昨年12月には、ヴィルヘルムスハーフェンにドイツ初のLNGターミナルが完成してLNGの出荷が開始され、今年114日にはマウゼン州ルブミンに第2LNGターミナルが開所しました。 今年末までに、ドイツは北部の海岸にさらに3つのLNG基地を建設する予定です。

 

  徳国之声のジャーナリストのアンドレイ・グルコフ氏は、「プーチンウクライナに対する侵略戦争の結果を予測することはまだできないが、プーチンのドイツに対する『ガス戦争』は明らかに失敗した」とコメントしています。

 

  グルコフ氏は、「EUで最大のガス備蓄能力を持つドイツは、暖房シーズンのピークである1月でも備蓄庫の9割が満杯であり、ロシアの「ガス切断」はもはやドイツにとって脅威ではない。ロシアはもはやガスを人質に、ドイツを脅すことはできない」と指摘しています。

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  欧米諸国による侵略国ロシアへの制裁に対抗し、ロシアはEU諸国へのエネルギー遮断という暴挙に出ました。しかし、EU諸国は我慢と工夫により『エネルギー危機』を乗り越えました。

参考記事

<徳国之声>德国天然气储备充足 普京失算了?

https://bit.ly/3WdIyZ0