中国政府から課せられた原油輸入目標が厳しいため、輸入枠を確保できない中国の独立系製油所が、欧米による対ロシア経済制裁を回避するため、ロシア産原油を他国産原油にブレンドした安価な原油の輸入を大規模に増やしています。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
昨年ロシアによるウクライナ侵略戦争の開始を受けて、欧州連合(EU)と先進7カ国(G7)はロシアに対し、石油精製品の禁輸や価格制限など厳しい制裁を課しました。
この制裁により、ロシアは原油をロシア東部の港から、かなりの低価格でアジアに輸出することを余儀なくされています。
昨年第2四半期以降、マレーシアとアラブ首長国連邦東部のフジャイラの原油ハブには、ロシア産原油を積んだタンカーがひしめき合うようになっています。
原油を扱う貿易業者の中には、ロシア産原油を他国産原油と混合し、新しい原産地を表示した混合原油を出荷し、制裁を回避している業者もいます。
金融市場情報提供会社Refinitivのシニア燃料アナリスト、エムリル・ジャミル氏は「対ロシア経済制裁が解除されない限り、この傾向は続き、すべてのヨーロッパのパイプラインが閉鎖され、安価なロシア産原油がこれからもアジアに大量に流出するだろう」と述べています。
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ロシア産原油も他国産に混ぜて産地偽装をし、ロシア以外の国籍のタンカーに積載すれば船舶の保険がかけられるため、中国の輸入業者もリスクを低く抑えられます。
このやり方は欧米諸国もやってるような気がしますが、どうなんでしょう?
参考記事
<自由亜州電台>中国炼油厂进口混合燃油以规避西方制裁