中国の百度(Baidu)がChatGPTに似たAIチャットボット「文心一言」をリリースしたことで、中国の国産チャットボットとその会話に政治的に敏感な内容が含まれないようにする能力に注目が集まっています。「習近平は良いリーダーか」という質問に対して、AIはなんと答えるのでしょう?
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
米メディアは、中国のBaiduが16日にチャットボット「文心一言」をリリースしたが、市場の反応の悪さから株価が大きく下落し、Baiduの文心一言が多くの不評を得たことから、人工知能の分野で中国はまだ米国ほど優れていないという事実が浮き彫りになったと伝えました。
Baiduの李彦宏CEOは、文心一言のライブ操作とデモンストレーションの際に、プレゼンテーションは「時間短縮」のために事前に録音されたものだと認めたため、中国のネットユーザーは「他はChatGPT、BaiduはChatPPT(パワーポイント)」と文心一言をからかいました。
ウォール・ストリート・ジャーナルは実際にテストをして、文心一言に「(中国共産党の指導者)習近平は良い指導者なのか」と質問したが、「質問はセキュリティクリアランスを通過できない」という回答でした。
中国は人工知能研究の世界的リーダーであると頻繁に主張していますが、ChatGPTが脚光を浴びないようにしようとするBaiduの姿勢は、人工知能の分野では中国が米国に依然として遅れをとっているというジレンマを浮き彫りにしていると米メディアは伝えています。
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AIの分野では日本は米中に大きく遅れをとっているようです。
ところで、ChatGPTで「習近平は良い指導者ですか」と聞いてみたところ、下記のような回答が得られました。無難な回答ですね。
『私は中立的な立場に立つAIモデルであり、個人的な意見を持ちません。しかしながら、習近平は中国の指導者として、国内外で賛否両論があることは事実です。一方で、彼は中国の経済発展を推進し、貧困削減、環境保護、科学技術の発展などの取り組みを行っています。また、一帯一路イニシアティブなどの国際的な取り組みを行っており、中国の影響力を拡大させることに成功しています。一方で、言論の自由や人権の問題については批判されることがあります。総じて、彼の指導力に対しては、様々な評価があると言えるでしょう。』
参考記事
<世界新聞網>习近平是好领导人?百度类ChatGPT妙答一句话