駐韓中国大使が韓国の野党トップである李在明氏と会談した際の発言に、 韓国政府のトップレベルから不満が噴出し続けています。韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、韓国の政策について不適切な発言を行ったとして、邢海明・駐韓中国大使を直接批判しました。
米国国営国際放送の美國之音の記事より。
尹錫悦大統領は13日午前、龍山の大統領府で開かれた非公開の国務会議で、邢海明大使が外交官として相互尊重と友好促進の姿勢を持っているのか疑問だと述べました。
韓国国民を動揺させたという邢海明大使の言動に対して、大統領府の高官筋は、大統領府が邢海明大使の発言内容と本来の理由を重く受け止めたと明らかにしました。
前日、韓国大統領府の高官は記者会見で、「大使は自国と相手国の橋渡し役として良い役割を果たすべきだが、その役割が不適切な場合、自国と相手国の国益を害する恐れがある」と述べています。
外交関係に関するウィーン条約第41条によれば、外交官は相手国の法令を尊重し、内政に干渉しない義務を負っています。高官の発言は、邢海明大使の発言を直接批判するもので、尹錫悦大統領が行った発言と一致します。
韓国の与党は、邢海明大使の発言に対して、一致して怒りをあらわにしました。与党「国民の力」の国会議員、申源湜氏は、邢海明大使を「ペルソナ・ノン・グラータ(大使追放)」に分類する厳しい措置を政府が積極的に検討すべきと述べました。
「国民の力」の金起炫代表は、12日の党最高委員会で、大使が相手国を脅すのは失礼だと述べ、野党の李在明氏が「屈辱的な外交姿勢」を見せていると批判しました。
韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相は、「邢海明大使が 、両国関係の発展を促進する目的以外で、韓国政府の政策を一方的に非難するのは、外交官として非常に不適切だ」と批判しました。
韓国の朴振外相も邢海明大使の発言や行動を「非常に不適切」としましたが、一部で邢海明大使を「ペルソナ・ノン・グラータ」に分類し、国外追放にすべきだという意見があることに対し、「外交部はすべての結果は大使本人が負うことになると明確に警告している」と述べるにとどめました。
発端は、8日に行われた韓国の最大野党「共に民主党」の李在明代表と邢海明・駐韓中国大使との会談です。
邢海明大使は、「韓国が米国の影響を受け、台湾を含む中国の中核的利益を尊重できていない」と非難し、「中韓関係が多くの困難に直面している。その責任は中国にはない」と断じ、「一部で米国が勝利し中国が敗北することに賭けている人がいるが、明らかに間違った判断だ。必ず後悔するだろう」と発言しました。
++++++++++++++++++++++++++++++
日本では、エマニュエル駐日米国大使がLGBTや同性婚に関して、「早期法制化を」と発言して、内政干渉だと大騒ぎになりましたが、日本を米国の属国だと勘違いしている人が大使になるとこんな発言が飛び出すんでしょう。
邢海・駐韓中国大使は多分、韓国は中国の属国だと信じて止まない人なんでしょう。
参考記事
<美國之音>中韩争议升级 尹锡悦直接批评中国大使言论不当