中国共産党のスパイとして活動したとして、台湾空軍士官学校の葛李賢・元副司令官と楼文卿・元中佐に判決が下されました。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
台湾の中央通訊社によると、楼文卿は、国外で中国当局者と面会し、台湾空軍の内部文書を提供したとして、高等法院から懲役17年、公職剥奪10年の判決を受けました。
一方、葛李賢被告は証拠不十分と不当な取り調べにより無罪となりました。この件は控訴されました。
判決文は、楼文卿が2009年から2015年にかけて、元空軍中佐で共産党のスパイである劉姓の男性の推薦により、海外の中国政府高官と面会し、報酬と引き換えに機密文書を提供したことは、陸海空軍刑法第17条の敵のスパイ活動を幇助した罪に当たると述べています。
台湾の法律では、この犯罪は最高刑が死刑または無期懲役であるが、高裁は流出した文書の価値が低いこと、楼文卿が受け取った賄賂の額が少額であったことを考慮し、懲役17年という比較的軽い判決を下したとのことです。
葛李賢と楼文卿に対するスパイ事件は、2014年に行われた人民解放軍退役将校・鎮小江に対するスパイ事件の延長線上にあります。
かつて台湾の高等法院は証拠不十分により2人を2度無罪にしています。しかし、検察側が上訴し、最高裁は原判決を破棄して、より徹底的な裁判のために差し戻したため、高裁が9月30日に上記の判決を下しました。
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[2014年のスパイ事件]
2014年9月21日台湾空軍AT-3練習機の退役中佐である周自立が、鎮小江・中国廈門公務員に取り込まれ、台湾で退役将官の劉某とスパイ組織を作り、新竹楽山レーダーステーションとミラージュ2000戦闘機基地に関する情報を窃取して中国側に提供する不正事件が摘発されました。
高等検察署は19日、国防機密漏えい罪により、周自立と鎮小江の身柄を拘束しました。
羅紹和・国防部報道官は、周自立が既に退役している者であるため、軍側としては干渉できないものの、本件が国家安全に影響を及ぼすことにはならない旨表明しました。
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中国人スパイは台湾軍にも入り込んでいるくらいですから、日本の自衛隊も気をつけてほしいですね。
スパイ活動はどの国も行っているはずですから、普段からあまり余計なことは喋らないようにしたほうがいいですね。
参考記事
<自由亜州電台>台湾前中校为中国从事间谍活动遭判刑17年