米国保健福祉省のアレックス・アザー長官は9日に、
一行を伴って台湾台北松山空港に到着しました。
米国政府高官としては40年ぶりの訪台となります。
アザー長官の台湾訪問は、台湾との経済・公衆衛生問題での強力関係を強化し、台湾の国際的な役割を支援することを目的としている。
中国は米国政府高官の台湾訪問には反対し続けており、
アザー長官の台湾訪問に対して厳しい姿勢を表明しました。
外交部汪文斌報道官は、
「毅然とした強力な対抗措置を講じる」と脅しました。
米国側は、ポンペオ国務長官が、
「アザー保健福祉省長官一行は主に健康問題について話し合っている。」と強調し、
「過去にも米国の閣僚が台湾を訪問した前例がある。」と付け加えるなど、
いつもとは違う柔らかな言い方で説明していました。
米国によるTikTokやWeChatを制限する発言や、
香港高官11名への制裁が発表されてばかりとあって、
中国側の怒りは収まらず、ついには洪秀柱まで引っ張り出してきました。
洪秀柱は国民党の元首席(2016年3月30日~2017年6月30日)で、
「一中同表」という一つの中国論を展開しました。
これは両岸が共に中国の一部であるとする主張で、
中国共産党とはニュアンスの異なる一つの中国論です。
中共は「台湾は中国の一部」と主張しています。
しかし洪秀柱の「一中同表」論は国民党内でも拒否されてます。
さて、その洪秀柱がアザー米国保健福祉省長官一行の台湾訪問に対して、
様々な疑問を呈し、それを環球時報のネットに掲載されました。
洪秀柱は「小唐辛子」と異名を持つほど、
辛口の発言をすることで有名なのですが、
『米国は現在、世界で最も多くの感染確認患者を抱えており、このような悲惨な状況の中で、アザー氏が隔離せずに台湾に入国する目的は何なのか? 台湾で何ができるの? 政府が明確にできないのに、どうやって国民に支持させるんだ? 国民の疑念は杞憂に終わらない。』
『海外から帰ってきた台湾人だって、感染の疑いがないことを確認するために、14日間隔離する必要がある』
洪秀柱は、アザー長官一行が台湾到着後14日間の隔離無しで入国できたことに噛みつき、
さらにアザー長官の台湾訪問は、トランプの大統領選に向けた人気取りにすぎず。
何の成果も得られない無意味な行動だと、一刀両断に切り捨てています。
おそらく環球時報の記者に煽られて、激しい言動をしたのだと思いますが、
かなり失礼な言い方ですね。
一中同表を主張するなら、米国高官の訪問はむしろ、
ありがたいことだと思いますが。
ちなみに、アザー長官一行ですが、
「事前に合意された安全衛生規範に従い、代表団のメンバーは航空機から降りる際にマスクを着用し、空港で新型コロナ肺炎の検査を受けた。」
とのことで、14日間の隔離はなかったものの、
一応感染対策は行っています、念のため。
下記は環球網に掲載された記事です。洪秀柱氏が吠えてます。
[原題]<環球網>美卫生部长抵台免隔离,洪秀柱质问台当局:他来台湾能做什么?
[邦題]<環球網>米国保健福祉長官が隔離なしで台湾に到着、洪秀柱が台湾当局に質問:彼が台湾に来て何ができるのか?
【環球網総合報道】
「アザーが隔離なしで台湾に入国した目的は? 台湾で何ができるの? 政府が明確にできないのに、どうやって支持させるんだ?」 米国のアザー保健福祉長官が9日に台湾を訪問したが、14日間の隔離が必要なく、国民党の洪秀柱元首席は民進党当局に激怒して3つの質問を投げかけた。
台湾の「聯合新聞網」「中時電子報」などの台湾メディアは、アザー米国保健福祉長官が9日台湾を訪問したが、隔離する必要もなく、台湾の人々は、この特権を疑問に思い、台湾の人々はまた、伝染病予防の抜け穴の恐怖を心配していることを報告した。国民党の洪秀柱元首席は9日、民進党当局に怒りを込めて3つの質問を投げかけた:米国は現在、世界で最も多くの感染確認患者を抱えており、このような悲惨な状況の中で、アザー氏が隔離せずに台湾に入国する目的は何なのか? 台湾で何ができるの? 政府が明確にできないのに、どうやって国民に支持させるんだ? 国民の疑念は杞憂に終わらない。
洪秀柱は、海外から台湾に戻る台湾人は、感染の疑いがないことを確認するために、14日間隔離する必要があると述べ、米国では感染確認された人の数は約500万人とされており、ホワイトハウスのオブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も感染確認されている。このニュースはもちろん、多くの国民の不安と怒りを引き起こした。
洪秀柱はまた、トランプ米大統領は大統領戦で不利戦況のため、最近になって考えられないような政策が出てきたことが、中国との関係を難しくしているだけでなく、台湾の将来をこの渦に巻き込んでいることにも言及した。:米下院の「中国ワーキンググループ」のマッコール会長は、トランプ政権の台湾政策に脚注を与えた。:「中国にとって最も厳しい懲罰は台湾の独立を認めることだろう」 何の冗談だ? 台湾の前途、台湾海峡両岸の未来は米国の政治家の道具なのか?
洪秀柱はまた、トランプ氏がまだ台湾海峡両岸に善意を持っている場合、民進党政府が台湾の感染症指揮官陳時中の「外交バブル」のような台湾海峡両岸の問題で無意味な挑発的な行動をしないように説得すべきだと述べ、日本の政治家もこの「外交バブル」を利用して台湾に来て李登輝氏に弔問すると述べている。;しかし、すでに台湾で学生としての地位を得ている中国人留学生は学校に戻って学業を完成させることができず、台湾に親戚がいる「小明達」は台湾の家族と再会することができません。
洪秀柱は、外国人留学生を台湾に帰国させて学校に通わせる政策を繰り返していることは、民進党政権が米国の手先の役割を果たし、国民の権利を完全に無視していることを知るには十分だと嘆いた。 彼女は、米国が台湾海峡の安定に貢献し、年末に迫った米大統領選挙のために台湾の安全と安定を「切り捨てられる」犠牲のように扱わないことを今でも期待している。
http+://bit.ly/3iqq5Vz