国民の規制·監視を強める中国政府は、カラオケの楽曲まで帰省しようとしています。中国の文化観光省は、国家の文化的安全性と思想的安全性を維持するために、カラオケ店で流れる楽曲を規制する意向であるとは票しました。
台湾国営メディアの記事より。
中国文化観光部は6日、公式サイトに《歌舞娯楽施設におけるカラオケ音楽コンテンツの管理に関する暫定規定(パブリックコメント用草案)》を発表しました。
カラオケ店など歌舞娯楽施設におけるカラオケ音楽コンテンツの管理を強化し、社会主義の核心価値を促進し、国家の文化安全と思想安全を維持するためにパブリックコメントを募集するとしています。
草案には、近年カラオケ店で禁止曲がオンデマンドで入っているという現象が繰り返されており、昨年は業界の自己監査により、100曲もの禁止曲が発見されたことが述べられています。
このため文化観光省は、カラオケ音楽コンテンツを審査する全国的な専門家委員会を設置し、違反曲のリストのシステムを確立する責任があると述べています。
禁止されるコンテンツは、以下の9項目になります。
(1)憲法で定められた基本原則に違反するもの、
(2)国家の統一、主権、領土保全を危うくするもの、
(3)国家の安全を危うくしたり、国家の名誉や利益を損なうもの、
(4)民族憎悪を煽り、民族差別を行い、民族の感情を傷つけたり、民族の慣習や習慣を侵害し、国家の統一を損なうもの、
(5)国家の宗教政策に違反し、邪悪なカルトや迷信を助長するもの、(6)わいせつ、賭博、暴力、薬物関連の犯罪を助長するもの、
(7)社会道徳や国の文化的伝統に反するもの、
(8)他人を侮辱・誹謗中傷し、他人の正当な権利・利益を侵害するもの、
(9)その他法律や行政法規で禁止されている内容。
規制は広範囲な上に、あやふやなので、具体的にどのような楽曲が規制の対象になるのか不明瞭です。
『Amazing Grace』のような讃美歌は禁止なんでしょうね。中国では、人々を救うのは神ではなく中国共産党なんですから。
歌詞に「キス」や「抱きしめる」や性行為を連想させる字句があったら、「わいせつを助長する」として禁止されかねません。『金太の大冒険』など論外です。
ロックやフォークなど、反権力を題材にした楽曲の多いジャンルは、軒並み禁止されてしまいそうです。
何が良くて、何が禁止されるのかは、結局のところ中国共産党のさじ加減で決まることになりそうです。
中国のカラオケ文化が、衰退するきっかけになるのかもしれませんし、禁止曲が歌える『闇カラオケ店』が蔓延するのかもしれません。
参考記事
<中央通訊社>唱卡拉OK也得正能量 中国文旅部提9不准
http*://bit.ly/3kuWPRI