台湾の情報機関である国家安全局の陳明通局長は、ロシアによるウクライナ侵略が中国に与えた警告のシグナルは、容易に戦争を始めるべきではないということだと指摘しました。一方、 また、台湾の元国防部長は、中台が戦争になれば「最初の戦いが最後の戦いになる」とし、中国人民解放軍は1日か2日で戦いを終わらせることが十分に可能であると述べています。
米国ニューヨークに拠点を置き、中華人民共和国の政治ニュースを専門的に扱う多維新聞の記事より。
台湾国家安全局の陳明通局長は、米国がウクライナへの軍事介入に踏み切らないのは、第3次世界大戦に発展することを危惧してのことだと言及しつつ、米国は事実上、すでに介入していると指摘しています。
陳明通局長は、 米国にはウクライナ支援の法的根拠となる国内法がないにもかかわらず、相当の介入をしているとの見解を示しました。
その上で、米国には「台湾関係法」があることに触れ、「どのような法律でも、法律さえあれば行動できる」と指摘し、これは台湾を侵攻した際には、米国がより深く介入するはずだということを中国に対し強く示唆しているとの考えを示しました。
これに対し、中国大陸の国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は、 「我々は平和的統一の見通しのために忍耐強く、誠意をもって最大限の努力をすることを繰り返し強調してきた」と述べました。
同時に、朱鳳蓮報道官は、『台湾独立』を決して容認せず、『台湾独立』分離独立勢力が挑発し、強行突破を敢行した場合、あるいはレッドラインを突破した場合、断固とした措置を取る」と述べました。
台湾の世論調査によると、台湾国民の半数以上が中台戦争が起きた場合、戦争に行きたくないと思っており、20歳から29歳では、戦争に行きたくない人の割合は70%にも達しています。
また、台湾民進党当局は大陸との対立を誘発せず、国民のために交流と対話を通じて平和で安定した両岸の雰囲気を作るべきだという世論も多くなっています。
これに対し、朱鳳蓮報道官は「台湾は中国の不可分の一部であり、台湾海峡の両岸の同胞は同じ中国人、血は水よりも濃い家族である」と発言しています。
「 しかし、木は静かになろうとしても風はやまないの諺にあるように、 民進党当局は外部勢力と結託して、「反中・嫌中」ポピュリズムを煽り、両岸対立を激化させ、台湾海峡両岸が同じ中国に属していることを変えようとし、両岸関係の平和的発展を著しく損ない、台湾海峡の平和と安定を深刻に脅かしている。」
さらに、朱鳳蓮報道官は「民進党当局は長い間、嘘を織り交ぜて島民を欺くことに頼ってきた。 彼らは成功したと思っているが、嘘は結局嘘であり、台湾の若者を含む台湾の一般大衆を欺くことはできないのだ。 より多くの台湾同胞が、『台湾独立』は戦争を意味し、台湾の分離独立は台湾海峡の平和と安定に対する最大の脅威であることを深く認識するようになったのである。」と述べています。
中国政府は「我々は平和的統一の見通しのために忍耐強く、誠意をもって最大限の努力をする」と言ってる割には、「独立しようとしたらただでは置かないぞ」と脅しもかけています。
参考記事
<多維新聞>台海局势|若两岸开战解放军能在一两天结束战斗?大陆国台办回应
http*://bit.ly/3LspBg4
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