黄大仙の blog

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白い防護服は現代の近衛兵?  中国『最後の世代』の叫び

理不尽なゼロコロナ政策に直面して「我々が最後の世代だ」と叫ぶ中国人の動画がインターネットで拡散され、一時は微博の検索ワードで上位を占めていました。動画はネット上から削除されましたが、 中国の若い世代の絶望と怒りの表現として、多くのネットユーザーが注目しました。

  米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。

白い防護服は現代の近衛兵

  かつて1989年の天安門事件で「国を救うのは自分たちの義務だ」と叫んだ学生たちから、2022年の「最後の世代」の叫びへと、中国の若者の反抗の変化は何を物語っているのでしょう。

 

  白い防護服は、かつての近衛兵の赤に代わり、今の中国の象徴になりました。

 

  インターネットで拡散された動画では、顔は見えないが「警察」と書かれた防護服の男が、濃厚接触の疑いのある住民を違法かつ強制的に移送する権限があるようです。

 

  防疫担当者が、「隔離命令に従わないと、3代に渡って影響が及ぶぞ」と脅すと、住民は「すみません。私が最後の世代です」と言い返しています。

 

  「最後の世代」という冷静な反応に、ネット上では大きな反響がありました。その言葉を言うのに、どれほど絶望し、どれほど悲しいかったことでしょう。

 

  遼寧省に住む青年もこの動画を見てリツイートしたが、リツイートはすぐにネット上から削除され、「最後の世代」という言葉の検索さえ微博でブロックされました。

 

  彼はPCR陰性であるにもかかわらず、住んでいるアパートで陽性者が出たため、強制移送に抵抗できなかった無力な一人です。

 

  彼は、「 権力を持った連中はおかしなことを何でもする、それを止めることもできない、何をしても無駄だ、戦うこともできない、ただ引きずられるだけだ、何もできない。」と嘆いています。

 

  ネット上では中国の時代の変化を次のようにまとめている人がいます。

 

1966年:『革命無罪 造反有理

 文化大革命紅衛兵が連呼したスローガンで、「革命には罪が無いのだ。謀反側や反乱者こそ正義が持っている」

 

1989年:『Because this is my duty

 六四天安門事件での若者の無力感を表す言葉です。

 

2022年:『 私が最後の世代です、ありがとうございました。』

 

  中国の若者が、次第に無力感に包まれていくのがわかるような、スローガンの変遷です。中国の将来は大丈夫なのか心配になってしまいます。

参考記事

<自由亜州電台>躺平?中国"最后一代"呐喊

http*://bit.ly/3yzovfu