黄大仙の blog

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元駐ウクライナ中国大使『ロシアはすでに戦争に負けている』

元駐ウクライナ中国大使の高玉生は、ロシアとウクライナとの戦争がいつ、どのように終わるかは、もはやロシアが決めることではない、それどころか、ロシアは「すでに戦争に負けた」のだと発言しました。 高玉生元大使は、ロシアがいくつかの重要な国際組織から追放され、旧ソ連国家に脱ロシアの新しい波が押し寄せるだろうと予言しました。

  米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。

元駐ウクライナ中国大使の高玉生氏

  2005年から2007年までウクライナに大使として駐在した高玉生は、中国国際金融30フォーラムと中国社会科学院国際学部とが主催する、ロシア・ウクライナ戦争が中国と世界情勢に与える影響についてのセミナーでビデオ講演をしました。

 

  なお、講演のビデオは中国当局によって、インターネットから削除されています。

 

  高玉生元大使は、「プーチン大統領の下でのいわゆる帝政ロシアの復活は『誤った命題』であり、ロシアは他の旧ソ連諸国の独立、主権、領土保全を本当に認めたことはなく、頻繁にその領土と主権を侵害してきた。これはユーラシア地域の平和、安全、安定に対する最大の脅威である」と述べました。

 

  高玉生元大使は、ウクライナのほか、ウズベキスタントルクメニスタンなど旧ソ連諸国の大使を務めた外交官です。セミナーには体制側として招かれましたが、高玉生元大使の講演はメインテーマには全くそぐわず、ロシア・プーチン政権との関係をどう扱うかについて、中国共産党内部でも意見が分かれていることが伺えるものとなりました。

 

  高玉生元大使の演説は、極東、中央アジアコーカサス、東欧をカバーする旧ソ連地域をロシアの『排他的』勢力圏とするロシアの考え方に、中国側が全面的に同意していないことを明らかにしました。

 

  224日のロシアのウクライナへの本格的な侵攻は、プーチン大統領の腹積りとは裏腹に、国際社会の多くの人が予想したように、短期間では終わリませんでした。

 

   中国は、ロシアとウクライナの双方に特別な戦略的利害関係を持っており、国際社会からは大きな関心をもって注目されています。

 

  高玉生元大使は、ロシア軍は戦場で消極的であり、敗色が濃くなっているといいます。 

 

  ロシアが敗北に向かう主な理由は、ソ連崩壊後、経済、軍事、科学技術、政治、社会の各分野でロシアが衰退し続け、支配層の内外の政策の失敗と結びついていると、高玉生元大使は分析しています。

 

  ロシアがウクライナに対して迅速な侵攻を行えなかったのは、その経済力がいわゆる軍事大国としての地位にそぐわないものであり、戦争の遅延は大きな負担であると指摘しました。

 

  高玉生元大使は、現代の戦争は軍事、経済、政治、外交、世論、宣伝、諜報などの多くの分野にまたがるハイブリッド戦争が必然であり、ロシアはそのすべてにおいて敗北しており、最終的に敗北するのは時間の問題であると指摘しました。

 

  しかし、高玉生元大使は、双方の目的が正反対であり、相反することから、戦争の拡大・激化の可能性を否定していません。

 

  ロシアにとって、クリミアの確保とウクライナ東部の事実上の占領は明らかに譲れない一線であるのに対し、ウクライナは主権と領土の問題でロシアに屈しないだろうと指摘しています。

 

  米国がウクライナ支援のために第二次世界大戦後初めてレンドリース法を成立させ、41カ国国防相会議を開催してウクライナへの軍事支援を国際化・制度化するなど、米国、北大西洋条約機構(NATO)欧州連合(EU)は、ウクライナ支援を強化し続けており、 これらはすべて、「ロシアが敗北し、罰を受ける」まで戦争が続くことを示唆しています。

 

  戦争が生み出した新しい国際秩序について、高玉生元大使は、ロシア・プーチン大統領外交政策が「旧ソ連を自らの独占勢力圏として扱い」、ロシアが支配する統合機構によって帝政ロシアを回復することだと指摘しています。

 

  そのためにロシアは口先だけで、他の旧ソ連諸国の独立、主権、領土の一体性を本気で認めてこなかったが、高玉生元大使は、ロシア・ウクライナ戦争がこの状況を劇的に変化させたと言います。

 

  2014年にロシアがクリミアを併合した後、ウクライナ国内の反ロシア感情が高まり、「西部だけでなく東部でも」ほとんどのウクライナ人がEUNATO加盟を支持しました。

 

  この戦争勃発後、ウクライナは政党、地域に関係なくロシアに抵抗することで一致団結し、ロシアは「ウクライナを完全に失った」とも言える状態になったと、高玉生元大使は指摘します。

 

  また、高玉生元大使は、ロシアがいくつかの重要な国際組織から追放され、国際的な地位が著しく低下するだろうと予測しています。

 

   「ウクライナはロシアの勢力圏を離れてヨーロッパの一員となり、他の旧ソ連諸国も程度の差こそあれ、脱ロシアの新しい波を経験することになるだろう。」

 

  また欧米諸国が、国連をはじめとする主要な国際機関の実質的な改革を強く求めていくことに触れ、「それが阻止された場合、新しい組織を立ち上げるかもしれない」と、高玉生元大使は述べています。

 

  「 改革も新しいアプローチも、民主主義や自由を理念とし、ロシアのような国は除外される可能性が高い。」

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  元大使の意見は、中国共産党の高官のものとは思えない意見です。すでにネット上から削除されていますが、元大使本人の安否が心配されます。洗脳病院に送られていなければいいのですが。

 

参考記事

<世界新聞網>前中国驻乌克兰大使:俄罗斯已输了战争

http*://bit.ly/3PdSuPQ

<腾讯内容开放平台>驻乌克兰大使:俄罗斯和乌克兰冲突,俄罗斯已经了战争

http*://bit.ly/3wcwg9t

<知乎>中国驻乌克兰前大使为什么认为俄罗斯必败?

http*://bit.ly/3MrtF0U