14もの国際メディアが、中国のウイグル人弾圧の最も有力な証拠となる2900人の収監者の写真など、新疆ウイグル自治区におけるウイグル人の集団迫害の新証拠を同時に公開しました。中国外交部は海外メディアが噂を広めたと非難しました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
5月24日に海外メディアが一斉に報じた衝撃的な記事は、新疆強制収容所の内部事情に関する機密情報のリークとしてはこれまでで最大となります。
謎のハッカーが新疆警察の機密データベースに侵入し、数千の重要ファイルや最高機密の公文書にアクセスすることに成功したと報じられています。
流出したファイルは、中国共産党政権が新疆ウイグル自治区で行っている暴力的な人権侵害の動かぬ証拠であり、 この情報漏えいは国際的な関心を呼んでいます。
海外メディアが公開した「新疆警察ファイル」は、刑務所で警察官に拘束されている囚人の写真、モスクの監視映像、2900人の囚人の写真など、ウイグル族への悲惨な迫害を明らかにしており、 この写真は、中国によるウイグル族への弾圧を示す、これまでで最も強力な証拠と言えるでしょう。
中国警察のコンピューターシステムに侵入し、内部の写真や文書を盗み出したハッカーは、まず、米国在住のドイツ人学者で中国の少数民族の研究で知られるアドリアン・ゼンツ氏に渡し、衛星画像との比較や囚人の家族を訪問して写真や文書の真偽を確認したそうです。
新疆ウイグル自治区では、中国当局は100万人以上のウイグル人やイスラム教少数民族を新疆の拘留所や刑務所に拘束しています。しかし、中国政府は職業訓練所であると主張しています。
しかし、流出した写真と内部文書は、そこでの大量拘束のやり方が決して自発的なものではないことを示すさらなる証拠です。 また、流出した文書には、習近平国家主席を含む北京の高官が、強力な弾圧を呼びかけていたことが記されています。
流出したファイルには、共産党新疆ウイグル自治区委員会の元書記、陳全国氏による2017年の内部演説が含まれています。 陳全国は、警備員に逃げようとする者を全員射殺するよう命じたり、新疆の当局者に宗教的信者の取締りを強化するよう求めたりしていたことが知られています。
英国のリズ・トラス外相は、今回流出した文書の詳細を「衝撃的」であるとし、中国に対し、23日から新疆人権問題調査のため中国を訪問中のバチェレ国連人権高等弁務官が「新疆に完全かつ自由にアクセスし、現地の事実を徹底的に評価できるようにする」よう要求しました。
ドイツのアナレーナ・ベアボック外相は、24日の中国王毅外相とのビデオ通話で、中国に対し新疆ウイグル自治区の人権に関する真実を明らかにするよう呼びかけました。
中国外交部の王文斌報道官は、この文書は反中国勢力が新疆を貶めるために捏造したものだと批判し、海外メディアが嘘と噂を流していると非難しました。
23日に中国広州に到着したバチェレ人権高等弁務官は、王毅外相と会談し、王毅はバチェレに『人権の尊重と保障に関する習近平の言説の抜粋』の英訳版を贈呈しました。
参考記事
<世界新聞網>中国迫害维族新证据? 14国际媒体曝文件 北京斥谣言
http*://bit.ly/3LHvWUM