黄大仙の blog

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中国から逃れた基督教家庭教会(House church)の信者が国連に保護を求める

3年前に中国を脱出した深圳基督教家庭教会(House church)の信者は5日、海外でも中国の警察から常に尾行され、嫌がらせや脅迫を受けていると訴え、タイ・バンコクの国連難民事務所に亡命書類を提出しました。

  米国国営国際放送局の美国之音の記事より。

中国政府による宗教弾圧

  深圳基督教家庭教会の信者61人は、3年前の2019年に中国政府の弾圧に耐えかねて韓国の済州島に集団亡命しましたが、亡命申請が受理されず中国に強制送還される恐れがありました。

 

  信者61人は数日前にタイに到着し、会見を開いて記者団に体験を語ろうとしましたが、見知らぬ人がスマホで自分たちを撮影していることに気づき、中国の国家保安要員が再び自分たちを追跡することを恐れてすぐに会見を中止し退散しました。

 

  深圳基督教家庭教会信者の話は、中国政府が海外でも宗教的信念や市民に対する統制を強化していることを示すものです。

 

  同教会の潘永光牧師は、韓国・済州島に逃げてからも尾行や嫌がらせを受けたり、脅迫電話を受けたりした経験があると述べており、 中国にいる信者の親族は呼び出され、尋問され、脅迫されているとのことです。

 

  潘永光牧師は「政治的な圧力が増しイデオロギー的な統制が強くなり、迫害がひどくなっている」と述べており、中国政府による同教会への弾圧は、ウイグル族など海外の中国人少数民族に対して中国への帰国を強要する手口と似ていると言います。

 

  同教会信者の聶雲鳳さんは、今年初めに中国にいる両親が警察に呼び出され、信仰について質問されたうえ、「あなたの娘さんに今すぐ中国に戻ってくるように言わないと深刻な事態になる」と脅されたそうです。

 

  他の信者の家族も警察から事情聴取を受け、「中国に帰らなければ、財産を没収する」と脅された人もいるそうです。

 

  潘永光牧師は、中国での活動は決して楽なものではないと言います。 2012年に教会が設立されると、当局から立ち退きを命じられあちこちに移動せざるを得なくなりました。

 

  当局は教会の活動を綿密に監視し、出席者を記録して何度も尋問を行うこともありました。 潘永光牧師がアメリカのフィラデルフィアで牧師になったことがわかると、彼の海外とのつながりを中心に尋問が強まったそうです。

 

  2019年に香港で民主化デモが起こると、隣接する深圳当局が厳戒態勢に入り教会は極めて苦しい圧迫を受けました。

 

  潘永光牧師は教会と香港のデモとは無関係だとしていますが、教会信者の希望により中国を離れることを選んだそうです。

 

  現在タイに逃れた信者たちは、中国当局の追跡を恐れてバンコク市内の別々のホテルに宿泊し、日曜礼拝にビデオ参加し平和を祈りながら亡命申請の承認を待っています。

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  深圳基督教家庭教会は、中華人民共和国政府の認可を受けた中国基督教協会所属の三自愛国教会からは独立して運営されているキリスト教教会です。長らく中国政府はその活動を黙認してきましたが、近年弾圧を強めているようです。


 

参考記事

<美國之音>逃离中国的基督教家庭教会成员向联合国寻求避难

https://bit.ly/3KZ0LW4