人民元の対米ドル相場は16日も元安が続き、ついに1ドル=7.01元に達しました。 これは2020年以来2年ぶりの人民元対ドル為替レートの「7元突破」です。
米国国営の短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
中国人民元は今年2月末に1ドル=6.3元をつけて以後下落し続け、16日日中に1ドル=7元の大台を突破して1ドル=7.0144元に達しました。1ドル=7元を付けるのは2020年7月以来2年ぶりのことです。
中央銀行である中国人民銀行は取引開始に先立ち、基準値を1ドル=6.9305元に設定しました。これは前日基準値と比べ204ポイント(0.3%)元安でした。
基準値の大幅な元安方向での設定は、中国人民銀行が1ドル=7元台への下落を容認した可能性を示していると指摘されており、下落ペースが速すぎず、管理可能である限りは問題はないだろうと見られています。
2008年の世界的な金融危機(日本で言うリーマンショック)以来、元相場が1ドル=7元台に下落したのは2回しかなく、ゼロコロナ対策による都市封鎖や不動産不況の影響で減速する中国経済のてこ入れに当局が乗り出そうとする中、1ドル=7元突破で資本流出懸念が強まる可能性も指摘されています。
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米ドル人民元の為替チャートは、2020年7月以降でカップアンドハンドルを描きそうなチャートになってます。テクニカル的にはこの先1ドル=7.8~8.2元に達しそうな勢いです。
参考記事
<自由亜州電台>时隔两年 人民币兑美元汇率贬破7