台湾当局は、金門群島二胆島で行方不明になった26歳の兵士が現在中国大陸にいることを確認し、台湾海峡両岸の関連部隊が事後処理に乗り出したと発表しました。この男性が脱走兵であるかどうかについては、国防省の調査待ちであると台湾の大陸委員会は述べています。
ドイツ国営の国際放送事業体である徳国之声の記事より。
大陸委員会の邱太三主任は13日、台湾海峡の対岸(中国大陸）から、金門群島の二胆島で行方不明になった陳姓の兵士が中国大陸にいるとする通知を受け取り、関連部隊が追跡調査を継続していると述べました。
邱太三主任は、「行方不明の兵士が中国にいると、中国から連絡があり、中国当局が関連手続きを行っている。 現在、台湾の国防部や海上保安庁が積極的に経過や状況の把握に努めている」と述べました。
台湾と中国は緊急時の対応や犯罪対応など基本的な連絡メカニズムを持っており、中国大陸に状況が不明な台湾国民がいる限り、関連メカニズムを通じて相互に確認することになります。
邱太三主任は、陳兵士に対する脱走の告発について、「これは国防部の調査によって判断されるものであり、まだ調査中である」と強調しました。
3月9日、台湾の金門群島二胆島の陳姓の26歳の料理兵が、行方不明になっていることが判明しました。現地の守備隊が島全体の絨毯捜索を行いましたが、発見できませんでした。陳兵士は失踪時、財布と携帯電話だけを持っていたことが判明しています。
台湾沿岸警備隊も当時、行方不明の通報を受けて直ちに対策本部を設置し、巡視船を派遣して通報された海域を捜索しました。計5隻の船と20人が動員されましたが、行方不明者は発見されませんでした。
台湾メディアによると、陳兵士はライフジャケットを着用し、中国本土に向けて泳いでいるところを、中国本土の海洋警察に発見・救助されたとのことです。
台湾国民党の金門諸島の地方議員である陳玉珍氏は、「行方不明の兵士が救助されたというニュースは聞いた。この兵士は情緒に問題があり、共産主義者ではない。国軍は心のケアを強化すべき」と述べています。
台湾軍司令部は、どの部隊からも脱走兵の報告を受けていないとし、海峡両岸協力チャンネルを通じて沿岸警備隊に調査を依頼し、調査結果に応じて率先して公に説明するとしています。
この兵士は家族が新北市に住んでおり、炊事兵として3年以上金門諸島で勤務しています。仲間の兵士によると、この兵士は普段から普通に振る舞っており、性格はとてもおとなしく、出歩くのはあまり好きではないとのことです。
3月9日午前1時頃には、部屋で寝ているところをルームメイトに目撃されていますが、なぜ突然いなくなったのかはわからないとのことです。
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金門群島二胆島は、中国福建省廈門から肉眼でも確認できるほど近くに位置しています。
昨今、習近平政権は台湾武力侵攻も辞さない旨の発言を続けており、その時には真っ先に侵攻されるであろう金門諸島に駐屯している兵士に、正気を保てと言う方が無理なのかもしれません。
参考記事
<徳国之声>陆委会：确认金门失踪士兵人在中国
