中国国防部は、中国、イラン、ロシアの海軍が15日から19日までオマーン湾で合同海上軍事演習「セキュリティ・ベルト-2023」を実施することを15日に発表しました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
中国国防部によると、「セキュリティ・ベルト-2023」海上合同演習は、2019年と2022年の2回行われた中国・イラン・ロシア海上合同演習から発展したもので、中国は誘導ミサイル駆逐艦「南寧」を派遣し、主に航空捜索、海上救助、海上分離演習などのテーマに参加するとのことです。
中国国防部は、今回の演習は参加国の海軍の現実的な協力を深め、海洋の安全を共同で維持し、海洋運命共同体を積極的に構築する意志と能力をさらに示し、地域の平和と安定にプラスのエネルギーを注入することにつながると述べています。
注目すべきは、中国に近い南シナ海で、アメリカとフィリピンが4月に大規模な合同軍事演習を行うと14日に発表したばかりで、演習には米軍の約1万2000人を含む米比双方から1万7600人が参加するとのことです。
南シナ海での初の実弾射撃も含まれる米比の演習は、合同軍事演習としては過去最大規模となり、中国の地域的影響力の拡大に対抗するため、オーストラリアも参加する見通しです。
米国が南シナ海でフィリピンやオーストラリアと合同軍事演習を発表すれば、中国はロシア、イランと中東オマーン湾で合同軍事演習を実施し、米中2大国の冷戦はエスカレートしているように見えます。
先日、イランとサウジアラビアの国交回復を仲介したことを受け、中国は中東での発言力を強化し続けています。アラブの関係者は、両国間の合意を個人的に仲介したのは中国の習近平国家主席自身であることを非公開で明らかにしています。
フランスのメディアによると、アラブの関係者は15日、サウジアラビアとイランの重要な合意に至った経緯について、「皇太子殿下は、中国の(習近平)国家主席が中国をサウジアラビアとイランの架け橋にしたいと言ったことを歓迎した」と説明したとのことです。
また、同関係者は、サウジアラビアは中国が湾岸で比類ない影響力を発揮できる「ユニーク」な立場にあると考えており、「特にイランに対しては、中国は国際的なパートナーとしてトップクラスの国である。 この点について中国の影響力は重要である」と述べています。
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中国がロシアや中東諸国と仲良くしているのは、米国と武力衝突した時のエネルギーの確保が目的なのかもしれません。
参考記事
<世界新聞網>抢中东话语权 中国、伊朗、俄罗斯在阿曼湾联合军演