黄大仙の blog

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“近道をするため"  明代の長城が勝手に掘削された!

山西省朔州市右玉県にある有名な、明代の三十二長城が掘削機によって深刻な被害を受けました。公安の調査によると、その原因は2人の建設作業員が、長城を掘削するショベルカーで、大きな隙間を掘ってしまったことでした。

  中国国内ニュースサイト光明网に掲載された記事より。

勝手に掘られた長城

  警察速報によると、824日、右玉県公安局は通報を受けて捜査した結果、内モンゴル側の2人の建設作業鄭慕(男性、38歳、内蒙古ホリンゴル人)と王慕(女性、55歳、内蒙古ホリンゴル人)が、元からあった長城の隙間を、掘削機によって掘削してしまい、文化遺跡である明代の三十二長城に取り返しのつかない損傷を負わせてしまいました。

 

  明代の三十二長城は山西省内蒙古の省境にあり、外側の長城に属し、400年以上の歴史があります。三十二長城は、当時の国境や「烽火台」、つまり軍事的な通信に使うのろし台が良好な保存状態で現存することから、重要な史料的価値があるとされてます。

 

  長城のこの区間は長い歴史があるだけでなく、山の流れに従って建設された「Z」の形をしていて、曲線が美しく、芸術のセンスが抜群で、多くの長城愛好者と写真家にとって理想的な場所となっています。現在、三十二長城は山西省文化財保護単位に登録されています。

三十二長城

  長城の隙間は台形の形に掘られており、幅は3メートル、高さは1.3メートルで、山西側の幅は3メートル、内モンゴル側の幅は4メートル近い大きさがあります。

 

  長城を破壊した2人の容疑者は、内モンゴル自治区側の植林工事作業員で、現場までの近道のため壁の間を通りやすくするために掘削機を使用したと話したとのことです。

 

  明の三十二長城の壁は土塁で、レンガと石を混ぜた石積みの建物の一部です。今回のような深刻な損傷を修復することができるかどうか、関連部門はまだ答えを与えていません。

逮捕された作業員(中央の2人)



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  日本にも古都の神社仏閣に落書きするバカがいますが、掘削機で通り道を作ってしまうとは、さすが大中華です。

 

  長城、日本では『万里の長城』と呼ぶことが多いですが、海外からの観光客がよく訪れるのが有名な北京の八達嶺です。2021年には八達嶺長城の壁面に鋭利な物体で落書きしたとして、観光客3人が拘束され罰金を科せられました。

参考記事

<光明网>“为了抄近路,明长城被私自挖出大缺口!

https://x.gd/zIw3V