近頃、正確な根拠のない『恒大が借りている銀行融資の詳細リスト』がインターネット上で広く拡散され、取り付け騒ぎに発展しています。このリストには、合計33の銀行が記載されており、債務額は293億元(約5860億円)に達しています。
中国国内ニュースサイト百度新聞に掲載された記事より。
この件に対し、滄州銀行は公式サイトで、「『恒大が借りている銀行融資の詳細リスト』に記載されている滄州銀行のローンデータは深刻に不正確である。」と回答しました。
フィナンシャル・タイムズ紙は、このいわゆる「『恒大が借りている銀行融資の詳細リスト』の中で、滄州銀行は16位にランクインし、恒大グループは滄州銀行から34億元(約680億円)もの借金を抱えていることを指摘しています。
滄州銀行の発表によると、「今年10月6日現在、同行は恒大グループとその関連会社への融資額は3.46億元(約69.2億円)で、滄州恒祥不動産開発有限公司の借入主体は、土地、商業店舗を担保に十分な価値があり、全体的なリスクは制御可能で、銀行の運営と管理、資産の質に大きな影響を与えることはない。」とのことです。
「融資を全額回収するため、銀行は2022年7月に滄州中級人民法院に民事訴訟を提起し、勝訴しました。現在、法律に基づいて担保処分手続きを実行しています。」と滄州銀行は発表の中で述べています。
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『恒大が借りている銀行融資の詳細リスト』がネット上に拡散すると、不安に駆られた預金者が滄州銀行の店舗に押しかけ、取り付け騒ぎが起こりました。
滄州銀行は、顧客の不安を解消するため店内に、人民元の札束の山を築いて見せました。
公開情報によると、滄州銀行は1998年9月に、河北省の13の都市信用協同組合を基礎に再編・設立されました。2022年12月末現在、滄州銀行の総資産は2096億元(約4兆192億円)に達し、不良債権比率は1.99%、引当率162.1%となっています。滄州銀行は現在、河北省初の上場銀行を目指しています。
ことの真偽はともかく、銀行が恒大不動産に貸付をしていると聞いただけで、預金者が不安に駆られて取り付け騒ぎを臆すのですから、中国経済も末期症状を呈しています。
参考記事
<百度新聞>被恒大欠款34亿元?这家银行紧急回应!
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