中国の高齢化傾向は上昇を続けており、最新の公式統計によると、60歳以上の高齢者数は2億8000万人に達し、65歳以上の高齢者人口の扶養比率(老年人口指数)は21.8%に上昇しました。
老年人口指数 = (65歳以上人口)/(15~64歳人口)×100
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
中国民政部が14日に発表した『2022年度国家老齢事業発展公報』によると、2022年末に、中国の60歳以上の高齢者人口は2億804万人に達し、総人口の19.8%を占め、65歳以上の高齢者人口は2億978万人に達し、総人口の14.9%を占めました。中国の老年人口指数は21.8%でした。
公式統計によると、2012年以降、60歳以上の高齢者数は増加の一途をたどっており、総人口に占める割合も2012年の14.3%から2022年には19.8%へと上昇を続け、その数は1億9400万人から2億8000万人へと9000万人近く増加しています。
この傾向は65歳以上人口についても同様で、2012年から2022年の間に1億2800万人から2億9800万人へと8000万人増加しました。
高齢者人口の増加は、中国の老年人口指数[老年人口指数 = (65歳以上人口)/(15~64歳人口)×100]にも影響を与えています。
この比率は2012年には12.7%でしたが、2022年には21.8%に上昇しました。言い換えれば、中国の若者100人に対し、支えるべき65歳以上の高齢者が21.8人いることになります。
政府関係者は現在、年金保険の第三の柱を発展させるために多大な努力を払っており、年金金融商品の試験的範囲は10都市に、試験的機関は11の金融会社に拡大され、 2022年末までに、個人年金加入者数は1,954万人に達しました。
また、2022年末までに、中国全土で合計4,143万人の高齢者が高齢者補助金を受給する権利を得ました。
これには、老齢手当金を受給する高齢者3,406万4,000人、介護補助金を受給する高齢者94万4,000人、老齢サービス補助金を受給する高齢者574万9,000人、総合補助金を受給する高齢者67万4,000人が含まれます。
合計423億元(約8385億円)が高齢者福祉基金に使われ、170.1億元(約3382億円)が中国全土の高齢者サービスに使われました。
しかし、公式発表では、話題となっている高齢者の健康保険料の低下については触れず、2022年末までに13億4592万人が中国の基本医療保険制度に加入し、加入率は95%以上で安定していることだけに言及しています。
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中国の高齢化が進んでいることは日本でもよく知られていますが、日本の老年人口指数は2021年で48.6%と、中国を大きく引き離し世界一となっています。
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003448218
しかし、将来的には韓国の高齢化が進んで2045年頃に日本を追い抜いて世界一になり、イタリア、中国が日本に迫る勢いで高齢化が進むと予想されています。
(この図は高齢者人口の割合[(65歳以上の高齢者)/(総人口)x100]で示されています)
参考記事
<世界新聞網>中国持续老年化 65岁以上人口扶养比升至21.8%
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