突然発生した原因不明の肺炎に対処するための緊急訓練が中国各地で行われ、中国国民の間で議論が巻き起こっています。
米国国営国際放送の美國之音の記事より。
中国メディアの第一財経の報道によると、北京市衛生健康委員会の公式ウェブサイトは8月7日、石景山区衛生委員会が集団感染を予防・制御するための緊急訓練を実施したとのニュースを発表しました。
この訓練では、インフルエンザの症状がある家族2人が3日間薬を服用したが効果的ではなかったとの専門家による診察が出たため、「原因不明の肺炎が集団発生した」と報告されたとの想定で、集団発生の発見から報告、緊急準備、疫学的調査と処理、症例の移送、さらには密接な接触者の管理など、全過程をシミュレーションしました。
6月には湖南省岳陽市、江蘇省淮安市、鎮江市、海南省城舞県など、7月には吉林省、遼寧省、山西省、四川省、黒龍江省、浙江省などの地方県市、8月には広西チワン族自治区、甘粛省などでも実施されました。
緊急訓練活動の実施については、いくつかの地域ではこのように説明しています。例えば、遼寧省盤錦市衛生福利委員会は、「市内で発生した感染症に対する緊急訓練のレベルをさらに向上させ、公衆衛生緊急事態への対応能力を高めるため」
遼寧省盤錦市は、7月12日に2024年全市原因不明肺炎流行緊急訓練を実施したとのことです。
北京市石景山区衛生福利委員会も8月16日に、記者団に対し、「今回の訓練は北京市疾病予防管理局の『2024年感染症発生緊急訓練の実施に関する通達』に従って実施された日常的な訓練である。関連する緊急訓練は毎年実施されている。」と回答しました。
中国が原因不明の肺炎の緊急訓練を実施したのは、新型コロナの流行以後今回が初めてです。
湖北省武漢市も2019年12月の『原因不明の肺炎』集団感染発生の前に緊急訓練を実施しており、ウイルスが発見された場所での対処の全過程を示しています。
陝西省宝鶏市でも8月13日に訓練を行い、原因不明の肺炎が疑われる症状の患者を医療機関から受け入れた後の対応プロセスを示しました。
8月14日、河南省鄭州市で行われた「原因不明の肺炎」に関する緊急訓練のスクリーンショットが中国のインターネット上に投稿され、SNS上にコメントが寄せられました。
「これは何のシグナルなのか?」
「また始まりそうだ 」
「これは何のシグナルを送っているのか」
「また始まるのか」
「彼らは何を望んでいるのか?」
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中国各地で行われている『原因不明の肺炎に対する緊急訓練』は、中国国内でも多くのメディアが報じていますが、大抵は「当該訓練は主に感染症に対する国民の誤解やパニックを防ぐための通常の訓練であり、特別な理由によって引き起こされたものではありません。」と注釈をつけています。
本当は何かを隠してるんじゃないのか?と疑心暗鬼に陥ることはないのでしょうね、たぶん。
参考記事
<美國之音>中国多地开展“不明原因肺炎”应急演练引发网民热议