フィナンシャル・タイムズによると、FBIはシリコンバレーのベンチャーキャピタルファンドであるHone Capitalが、中国政府がハイテク新興企業の企業秘密にアクセスするのを手助けした疑いで調査しています。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
2015年に設立されたカリフォルニアを拠点とする同社は、当初中国のプライベート・エクイティ・ファンド中科招商集团から1億1500万ドルの出資を受け、自動運転車メーカーのCruise、決済会社のStripe、航空宇宙エンジニアリング会社のBoomなど、短期間に360社の米国のハイテク新興企業に投資してきました。
この調査は、米中間の地政学的緊張が高まっているときに行われたもので、シリコンバレーのベンチャーキャピタル業界への打撃となっています。
この問題に詳しい情報筋が明らかにしたところによると、FBIの捜査過程で、これらの新興企業のなかには米国政府がサービスを提供するものもあるが、しかし、これらの企業がHone Capitalから受けた投資は、中国政府からのものである可能性もあります。
報道によると、Hone Capitalの親会社である中科招商集团は2000年に設立され、単祥雙社長が率いています。
この問題に詳しい情報筋によると、FBIの調査対象者の間では、中科招商集团がHone Capitalの米国内のサーバーにアクセスし、投資先企業のデータを入手しているのではないかという懸念があったとのことです。
別の情報筋によると、Hone Capitalは2019年以降、保有株のほとんどを売却し、その一部は中国の親会社が管理する別の米国企業に移っています。
しかし、Hone Capitalは投資先の新興企業の多くから機密情報を入手していないと、同社のビジネスに詳しい関係者は述べています。
中科招商集团と単祥雙社長の法律代理人は、中科招商集团とその社長、そして子会社に対する企業秘密窃盗の申し立ては根拠がないと述べました。
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ファンドを通じて中国企業がベンチャー企業の株式を取得し、株主の立場を利用して企業秘密を入手する手法は、日本の企業にも使っていることでしょう。
投資と引き換えに中国人技術者の採用を要求することもあるかもしれません。重要な機密情報をごっそり持ち帰るために。
参考記事
<自由亜州電台>美联邦调查局怀疑一家硅谷基金帮助北京获得科技秘密