中国政府が食糧安全保障の確保と食糧の節約を国民に呼びかけています。中国は「食糧危機はない」と繰り返し強調してきましたが、最近の様々な公式情報によると、食糧不足が近づいているように見えます。
最近中国では「電子糧券」が配布されています。日本でも少し前に「お肉券・お魚券」が話題になりましたが、こちらは国民に相手にされずにポシャりました。
中国の「電子糧券」は本当に発行されました。
<食肉券>
これは正真正銘の「お肉券」です。これ一枚で5斤(2.5kg)の牛肉が買えます。他にもまだあります。
<食糧券1斤>
これは穀物1斤(0.5kg)と聞いてます。どちらの券にも「中国糧食供応销售局」という発行元が印刷され、バーコードとQRコードが印刷されています。
ちなみにスマホでQRコードを読み取ってみると、“请使用电子粮票专用设备扫描此二维码”(電子糧券専用読み取り機を使用してください)と表示されます。
電子糧券はまだ全国で実施されているわけではなく、9月1日から一部の地方で試験的に行われています。
間も無く食糧危機になることは巷でも言われていますし、私もブログで紹介してきました。
習近平が食品浪費を禁止 湖南省ではオーダー前に体重測定 - 黄大仙の blog
中国の食糧危機は思ったよりも深刻なのかもしれません。中国国内の記事では、幼稚園や小学校で新学期から「農業を体験し、食を愛し、食を節約」という教育が始まったと報じられていました。
可愛らしい園児たちが農業の大切さ、食糧の大切さを学んでいます。ちなみに最後の写真の右端の女性は園児ではなく先生です、念のため。
小学校では、児童たちが食料についてのポスターを作成し、展示する催しが開かれました。
ポスターに書かれた『光盤行動』とは、「食事の時にはお皿を空にしましょう」という中央政府のスローガンです。習近平主席の訴えるスローガンは小学生の児童にもちゃんと浸透しています。
このような園児や児童の可愛い行動を見ていると、心がほっこりしますが、実情はそんな生易しいモノではありません。上述の電子糧券について、ある有識者は「今後の食糧配給制度が明確なシグナルになったと言ってもいいでしょう。食糧の配給に続いて、様々な物資の配給が行われるのは必然です。計画経済時代に戻るため、来年の民間企業の統制は厳しくなると見られています。」と語っています。
また、最近は中国内のメディアでは食品をいかに節約するか報じたり、客が食べ終わった後の残り物をレストラン側がどのように選んで中で食べるかなど、節約する様を報道しています。
上から下まで国を挙げて、どうやって食料を節約するかに取り組んでおり、人々に食料を節約するように促しています。
日本国内では農地が荒らされたり、子牛や子豚が盗まれたというニュースが時々流れますが、食糧不足への危機感は希薄です。しかしお隣の中国では、普通に流れているニュースを見るだけでも、有識者は食糧不足への危機感を強めており、政府が率先して準備をしていることが伝わってきます。
食料自給率の低い日本は、もっと危機感を持った方が良いと思うのですが、あなたはどう考えますか?
参考資料(*->s)
<多維新聞>中国吸取教训力推“教材改革” 内蒙古民间抵制
http*://bit.ly/2QNDlHY
<浙江日报>体验农事 爱粮节粮
http*://bit.ly/34Y82m3
<江南都市报>开学第一课:争做节粮惜粮小卫士
http*://bit.ly/351i8T9
印军肉搏击退中共部队 藏族士兵证实参与 | 粮食危机实锤?网传“电子粮票” 扫二维码使用 | 全新台湾护照封面出炉 蔡英文:让世界看见TAIWAN(《万维读报》20200902-01 ZTJJ)
http*://video.creaders.net/2020/09/02/2263082.html