ウイグル人迫害に対し、BBCが中国の劉暁明駐英大使を詰問　英国議員100名以上が共同で中国共産党を非難　ロンドンに独立法廷の設置も

100人を超えるイギリス国会議員が共同で書簡を、中国の劉暁明駐英大使に送りました。書簡は中国共産党の新疆ウイグル族の少数派イスラム教徒に対する迫害を非難し、北京が「民族浄化」を行っていると指摘する内容でした。

f:id:deepredrose:20200910173541j:plain

　　チベット・ウイグル人迫害に香港国安法施行、モンゴル人への中国語教育強制と、人権侵害問題が次々と国際社会から追及される中国共産党ですが、表立って中国共産党の少数民族迫害・人権問題を糾弾して制裁しているのはアメリカ政府だけでした。

　　以前のブログでも伝えたように、今年7月にイギリスが制裁を示唆し、BBCが番組に中国の劉暁明駐英大使を招き、ウイグル人らしい人々が目隠しをされて、行列を作って列車に乗せられている様子を写したビデオを見せて意見を求めました。

　　この様子は文章で説明するよりも実際に見ていただくのがわかりやすいと思います。日本語字幕付きなのでわかりやすいです。　　

　　中国の劉暁明駐英大使が回答に窮し、誤魔化そうとしてもうまくいかずに追い詰められていく様子がよくわかります。

　　この時はまだBBCの番組でキャスターが中国の大使を追及しただけですが、イギリスの議員が動いたという記事が飛び込んできました。

　　rfiという、フランス政府の国際放送サービスの中国語ニュースに、130人以上の英国の国会議員が、中国共産党の新疆ウイグル族の少数派イスラム教徒に対する扱いを非難し、北京が「民族浄化」を行っていると非難したという記事が掲載されました。

　　9月8日にイギリスの国会議員たちが、

「世界がこのような重大な人権侵害の豊富な証拠を見て、誰も見て見ぬふりをすることはできない」

「英国議会の議員として、この弾圧を絶対的に非難し、直ちに終わらせることを求める」

　　などと書かれた書簡を中国の劉暁明大使に送りつけました。

　　書簡には、新疆ウイグル自治区でのウイグル人イスラム教徒の強制的な人口管理と大規模な拘留の報告、さらに電車に乗るのを待っている多数の目隠しや剃毛をした男性が明らかに示されたビデオが含まれていたそうです。

　　国会議員たちは、この映像はナチス強制収容所の映像と「気味が悪いほど」似ていると述べています。

　　YoutubeにアップされたBBCの動画でも明らかですが、動画を見た中国の劉暁明駐英大使は、新疆での民族浄化の非難に対して、反中勢力がでっち上げた嘘だとし、中国はすべての民族に対して「平等」であり、中国政府は常に少数民族の正当な権利を保護していると主張しました。

　　劉暁明駐英大使の言葉が嘘なのは、最近のモンゴル人に対する中国語押し付けでも明かですね。

　　イギリスでは著名な人権は弁護士でもあるジェフリー・ニース卿が、ロンドンに独立法廷の設置準備しているとされ、法廷では新疆ウイグル自治区のウイグル人に対する中国政府の人権侵害疑惑が、大量虐殺や人道に対する犯罪に相当するかどうかを調査する予定だそうです。

　　ジェフリー・ニース卿は、世界ウイグル会議からウイグル人に対する「継続的な残虐行為と民族絶滅の可能性」の調査を依頼されており、彼のチームは来年数日間の公聴会を開催し、新たな証拠や証言が明らかになると予想される法廷のための証拠集めを開始しています。

　　ジェフリー・ニース卿は昨年には中国の臓器強制摘出問題を検証する模擬裁判・民衆法廷の議長を務め、「中国は人道に反する罪で有罪だ」と断定しています。

　　人権問題だと欧米はしっかりと動きますね。日本にも人権を叫ぶ弁護士や国会議員は多いはずなのに、ウイグルやモンゴルなどの中国での人権問題には全く声を上げないのはどうしてでしょう？

参考資料 *>s

<rfi>英国近百名议员联名谴责中共针对新疆维吾尔穆斯林的行为

http*://bit.ly/32hix2l

<BBC>駐英中国大使、BBC番組でウイグル人の強制収容否定　ビデオを見せられ

http*://bbc.in/3itESzr

<YouTube>駐英中国大使、BBC番組でウイグル人の強制収容否定　ビデオを見せられ

http*://bit.ly/33tGXFh

<Newsweek>民衆法廷「中国は犯罪国家」と断罪　「良心の囚人」からの強制臓器収奪は今も続いている

http*://bit.ly/2R8R8cx

黄大仙の blog