中国国家インターネット情報弁公室は7月4日、「滴滴出行」アプリが法令に違反して個人情報を収集・利用している疑いがあるとして、アプリストアから削除するように命令を出しました。
欧米の複数の中国語メディアの記事より。
中国国家インターネット情報弁公室により、アプリストアからの削除を命令された中国のタクシー配車ソフト「滴滴出行」は、4日夜に微博(Twitterの様なもの)公式アカウントで「滴滴は国家当局の関連要求を実行する決意で、3日に新規ユーザー登録を停止した」「滴滴出行アプリは関連当局の要求に厳密に従った修正のために削除される」と回答を投稿しました。
中国国家インターネット情報弁公室の発表によると、検証試験の結果、「滴滴出行」アプリには深刻な違法・不正な個人情報の収集があるとのことです。
中国国家インターネット情報弁公室は、中華人民共和国サイバーセキュリティ法の関連規定に基づき、アプリストアに「滴滴出行」アプリの削除を命令するとともに、滴滴出行科技有限公司に対し、法的要求を厳格に遵守し、関連する国家標準を参照し、既存の問題を真剣に是正し、大多数のユーザーの個人情報のセキュリティを効果的に保護するよう要求しました。
滴滴出行科技有限公司は、6月29日に米国株式市場に上場し、約44億ドルを調達したばかりで、中国企業のIPOとしては、2014年にアリババグループが上場して250億ドルを調達して以来の規模でした。
滴滴出行は、中国当局によるサイバーセキュリティの精査を受け、米国に機密データを流出させたと噂されていました。これに対し、滴滴出行副社長である李敏氏は7月4日、「滴滴出行のデータは中国国内に保存されており、米国に渡すことはあり得ない 」と強調しました。
李敏副社長は、自身の微博アカウント(liminx)への投稿で、インターネット上で「滴滴は海外に上場しており、そのデータをパッケージとして米国に渡した」と悪意を持って噂する人を見たと述べました。
さらに「 滴滴のデータは、海外に上場している多くの中国企業のデータと同様に、国内のサーバーに保存されており、米国に渡すことはあり得ない。」とも述べています。
李敏副社長は、「悪質な風評を広げた者が投稿を削除したとしても、私たちは権利を守るために訴訟を起こす決意です。」とも述べています。
その後、滴滴出行の微博公式アカウントも李敏の釈明文を転送し「噂を広めるのはダメ、信じるのもダメ!(不传谣,不信谣)」と呼びかけました。
参考記事
<自由亜州電台>滴滴出行在美刚上市 网信办以网安为由下架
http*://bit.ly/3ACEmIT
http*://bit.ly/3heG7UQ
<多維新聞>涉泄露敏感数据给美国传闻后 滴滴出行app遭中国官方下架
http*://bit.ly/3dJ6dxb
http*://bit.ly/3htlnr6
<徳国之声>被指违法收集个人信息 “滴滴出行”下架
http*://bit.ly/3ymcmXH
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