中国共産党の上海市教育委員会は、小中学校で「習近平思想」を必修科目とすること、 それと同時に、上海の小学校では英語が廃止することを明らかにしました。 この動きは、中国共産党による鎖国の前兆ではないかと言われています。
米国に拠点を置く中国語メディア希望之声の記事より。
中国共産党の上海市教育委員会は、2021年度のカリキュラム計画に関する通知を出し、小中学校で「習近平思想」を必修科目とすることを指示しました。
『習近平思想読本』を発行し、1冊の本を1学期に集中的に学習し、週に平均1時間の授業を行うことが明示されました。
それと同時に、上海の小学校では英語が廃止されました。 この動きは、中国共産党による鎖国の前兆ではないかと言われています。
「習近平思想」コースは、思想·政治の教師が担当し、1冊の本を1学期に集中的に学習し、週に平均1時間のペースで学習します。
この通達では、市内の小中学校がカリキュラム計画を実施する際に、上海小中高校教科書審査委員会の承認を受けていない海外のオリジナル教材やリライト教材を使用してはならないと強調しています。
さらにこのカリキュラムでは、小学校3年生から5年生までの最終試験に、国語と数学以外の科目が出題されることを明確に禁止しています。つまり、英語の最終試験は行われません。
このカリキュラムの主な項目は、「習近平思想」の強制と英語試験の放棄の2つがあります。
最近中国の代表的な英語学習アプリであるDuolingoが突然に、スマホアプリストアから削除されたこともあり、中国SNSでは、習近平思想の強制と英語試験削除との間に関連があると噂されています。
中国共産党が最近、教科書に習近平思想を盛り込み、英語の内容を弱め、学校外教育業界への規制を強化する動きを見せています。
中国のジャーナリストの高瑜氏は、この動きについて、「中国の学生は過去には、毛沢東思想を暗記し、今は習近平思想を暗記します。」と指摘しています。
高瑜氏は、「習近平は米国との関係を断ち切る覚悟を持ち、米国を最大の敵とし、中国は門を閉じて自分の身を守ることになる。 そうなると、中国はもちろん教育も含めて、間違いなく全滅します。」と述べています。
『新時代の中国の特色ある社会主義に関する習近平思想』、いわゆる「習近平思想」は、2017年10月の第19回共産党大会で中国共産党党章に書き込まれ、2018年の中国人民代表大会で中国の憲法に書き込まれました。
2021年7月、中国共産党教育部は、9月の秋学期から全国の小中高校で習氏の思想をまとめた「習近平思想読本」を使用すると発表しました。
中国の教育界で、習近平思想の暗記を徹底し始めることは、現代の文化大革命の開始と指摘する有識者もいます。
最近、中国人に対してパスポートの発行が原則禁止となり、中国人の海外渡航が実質禁止されました。
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さらに、英語教育を軽んじることで、中国が米英から離れようとしているように見えます。
トランプ前大統領時代以後、米国側から中国に対してデカップリングを仕掛けていますが、今は中国からも仕掛けているようです。
中国共産党は、軍事的には威勢の良いことを言いますが、欧米相手にホットな戦争を起こすことは自殺行為なので、冷戦状態を構成しようとしているようです。
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参考記事
<希望之声>闭关锁国?上海小学弃英语考试 习思想成中小学必修课
http*://bit.ly/3fJLQRr