中国当局の新型コロナウイルス感染症への防疫が続く中、1300万人が住む西安市(唐代の首都長安)で全面的なロックダウンが開始され、1300万人全員が自宅待機を命じられました。北京冬季五輪への影響は?
米国国営の国際メディアの美國之音の記事より。
中国の国家衛生委員会は、22日に中国全土で新たに71人の現地感染者が報告され、そのうち63人が西安で発生したと報告しました。 他の8件は河南省、浙江省、広東省です。
陝西省衛生委員会によると、12月9日以降、同省では149人の感染が報告され、そのうち143人が西安で発生しています。
このため中国北西部最大の都市、西安はロックダウンによって完全に都市機能を停止し、昨年初に武漢で起こった悲惨な光景を思い起こさせることになりました。
西安市政府は、23日から市街閉鎖を実施し、市内の長距離旅客輸送を完全に停止し、市民に対して必要な場合を除き西安を離れないように警告し、必要でない事業所を一時閉鎖しました。
西安市では市民の外出は許可されず、2日に1度各家庭から一人が買い物のために外出できます。
また同時に、全市民を対象としたPCR検査も開始されました。
中国政府は2020年初に、世界で初めて新型コロナ感染症が発生した武漢市を、2カ月以上に渡りロックダウンを行い、ウイルスの感染を抑制した一方で、武漢の人々には大きな犠牲を強いることになりました。
西安がロックダウンされている間、北京では冬季五輪の準備で大わらわです。 冬季五輪の安全確保は、最も困難な課題の一つであり、 西安のロックダウンは、明らかに北京冬季五輪の開催のためであると考えられています。
中国全土では、オミクロン変異株の患者も7人確認されていますが、西安当局は、西安の患者はデルタ変異株の感染であると述べています。
しかし、中国メディアによると、西安市は、市内での局所的な流行が多地点コミュニティで密かに広がっており、感染の連鎖や発生源がまだ不明なため、ロックダウンが採用されたと予防・管理専門家が示しています。
さらに中国メディアの報道によると、西安市内では新型コロナとは別に、ウイルス性の「腎症候性出血熱」も流行しているとのことです。
西安市当局の説明によると、「腎症候性出血熱」は毎年冬に流行し、ネズミを介して感染し、人から人には感染しないとのことです。
昨年1月に新型コロナの感染が武漢で初めて報告された時、中国政府は世界に向けて「新型コロナは人から人には感染しない」と言ってましたね。
参考記事
<美國之音>中国又一千万人口级城市封城 让人想起武汉
http*://bit.ly/3mud2qw
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