中国暦の新年にあたる春節を2月1日に控え、中国工程院の学者鐘南山は、封鎖管理の必要がなく感染リスクの低い地域は、予防と管理を徹底する前提で、一般市民が春節に帰省することを止める必要はないと考えています。
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米国ニューヨークに拠点を置き、中華人民共和国の政治ニュースを専門的に扱う多維新聞の記事より。
鐘南山は、中国で新型コロナワクチンの2回接種を終えた人口は12億1300万人に達し、接種率は86%、ブースター接種を終えた人口は3億3100万人、ブースター接種率は23・5%であると紹介しました。
鐘南山は、「誰もが予防と管理に対する強い意識を持っているので、春節休暇に全国的に管理閉鎖をする必要はない」と述べています。
また、鐘南山はオミクロン株に次ぐ新たな変異株IHU株について、「現時点では過剰に解釈する必要はない。」と述べています。
しかし鐘南山は、「IHU株は変異遺伝子座が46有り、オミクロンの35よりも多く、理論的にはワクチンエスケープや一部の抗体に対する耐性が高い可能性がある。」と述べています。
続けて鐘南山は、「IHU株にはまだ不明な点が多く、今後、感染主流になるかどうか、病原性が比較的軽いかどうかなど、より詳細な観察が必要だ」と述べています。
感染が広がっている西安市について鐘南山は、「今回の集団発生の変曲点が発生したはずで、ピーク時には1日に170人以上の感染患者が発生したが、5日の感染者は63人で、極めて厳しい予防・管理措置が奏功した」と分析しています。
鐘南山氏は18年前のSARS禍では、SARSの影響を過小評価していた中国共産党と闘い、『英雄』と称えられ人民からの信頼も厚い医師です。中国国家衛生健康委員会の「ハイレベル専門家チーム」のトップに立ち、新型コロナ対策の陣頭指揮をとっています。
参考記事
<多維新聞>新冠肺炎|钟南山:中国理论上实现一定程度的群体免疫
http*://bit.ly/34j6btM