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バチェレ国連人権高等弁務官、訪中の批判を受け、再選を目指さないことを表明

ミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官は、先月、新疆ウイグル自治区を訪問した後、『中国の人権に関する進歩を賞賛した』と中国メディアに報じられ、欧米諸国や人権団体から辞職を要求されていましたが、第50回国連人権理事会の開会演説で、8月末の任期満了後に再選を目指さないことを明らかにしました。

  米国国営の短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。

再選しないことを発表した、ミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官

  613日に開会した第50回国連人権理事会で、ミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官は、同ポストの再選を、今期限りで断念すると発表しました。

 

  チリの元大統領であるバチェレ氏は、今年8月末に4年間の国連人権高等弁務官としての任期を終える予定です。 彼女はこれまで、2期目を目指すかどうかについては口を閉ざしていました。

 

  バチェレ氏が人権高等弁務官に就任したのは20189月で、ちょうど新疆ウイグル自治区におけるウイグル族への組織的な迫害について国際的な関心が高まっている時期と重なりました。

 

  バチェレ氏は就任直後、中国当局新疆ウイグル自治区への訪問調査を要請しましたが拒否されました。 

 

  今年70歳になるバチェレ氏は、この実現に向けて精力的に活動し、ついに今年、中国政府が合意、5月にバチェレ氏が中国を訪問することが合意されました。

 

  バチェレ氏は、中国政府が「無制限」の訪問条件に同意したと言っていましたが、中国共産党の仕組みを知っている人なら、それが嘘であることは自明の理でした。

 

  共産党はどこでも訪問を許可してくれるというが、バチェレ氏が見るもの、会うものは皆、共産党によって仕組まれたものです。

 

  過去、飢饉の時に新華社が海外の専門家の代表団を組織して被災地を視察した時も、 中国共産党は、外国人ゲストに「真実」を見ていると思わせ、中国共産党が望むことを報道させるために、無数の「小道具」を用意したのです。

 

  今回も中国政府は、バチェレ氏に訪問を妨害しないと約束したにもかかわらず、疫病を口実にバチェレ氏のメディアや外部との接触を許さず、いわゆる「クローズドループ」訪問を強要し、訪問目的を「調査」から「交流」に変更するよう求めてきました。

 

  同時に、中国政府はバチェレ氏に大きな影響力を行使していました。

 

  バチェレ氏の中国到着と同時に、出迎えた王毅外交部長と会談し、新疆における中国の統治哲学について説明を受け、習近平の演説集という「ユニークな贈り物」を受け取りました。

 

  その後、バチェレ氏は習近平国家主席とビデオ会談し、訪問先々でも中御k政府関係者と面会しました。

 

  これらのことは、複数の欧米政府だけでなく、人権団体や支援組織からも非難されました。

 

  元来、バチェレ氏の訪中に先立ち、200以上の人権団体が共同声明を発表し、「公式訪問」を延期するか、「中国共産党が敷設したプロパガンダの地雷原に落ちる」リスクを冒すよう求めていました。

 

  一週間の訪問を終えたバチェレ氏は、中国共産党との合意を守り、調査報告書を一切発表しませんでした。 世界中の200以上の人権団体と各国の数十人の新疆研究者は、バチェレ氏の訪問に深く失望し、 彼らはバチェレ氏の辞任を強く要求していました。

 

  結局バチェレ氏は辞任せずに、任期満了後に再任しないことを公表しましたが、彼女の軽率な行動は、『ウイグル人ジェノサイドはフェイク』と主張する中国共産党プロパガンダに利用されることになるでしょう。

 

  日本の政財界も、『新疆に人権問題は無いと国連が認めた』と主張して、対中人権非難決議も骨抜きになるのでしょう。

deepredrose.hatenablog.com

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参考記事

<自由亜州電台>访中遭批评 UN人权高专宣布不续任

http*://bit.ly/3QxM7aW