大陸中国が10月1日の国慶節(十一)を厳しい新型コロナ流行の中で過ごしている一方で、数千万人の華僑(在外中国人)は3年近く帰国が困難で、延々と続くゼロコロナのニュースに嫌気がさしているといいます。 彼らはホームシックから、友好的で寛容な台湾に目を向け、「十一節」に続く「双十節」を祝うようになってきたとのことです。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
10月10日は中華民国国慶節で、双十節と呼ばれています。1911年10月10日に辛亥革命の発端となった武昌起義が発生したことを記念しています。
今年の10月10日は第111回中華民国国慶節にあたり、台湾の双十節を祝う華僑も増えてきており、大陸の国慶節の「十一節」は祝わないが、台湾の「双十節」は祝う人もいるほどです。
現在サンフランシスコに在住する、元北京の大学教師の向莉さんは、中国は毎年の十一国慶節を葬式のような緊張したものにし、大勢の警察官が集まり、人々が楽しく祝うのを厳しく制限していると考えています。
向莉さんは8年前に台湾の中山大学から客員研究員として招かれましたが、中国政府の妨害により台湾に足を踏み入れることはできなかったそうです。
オーストラリア在住で、毎年台湾の「双十節」を祝う吕睿超氏は南京出身の大陸系華僑ですが、中国の「十一節」当日にはパースの中国領事館前で五星紅旗(中国国旗)を破り、中国政府による人権弾圧に抗議しました。
吕睿超氏は、「中国共産党には中国国民を支配する権利はなく、抑圧された国民はその暴政に対して団結せよという要求を表明した」と、中国国旗を破った理由を説明しています。
吕睿超氏は、パース反共同盟の創設者でもあり、1949年以降の中国共産党による中国支配の結果、何千万人もの人々が不自然な死を遂げていることをしばしば訴え、 北京の台湾との統一に強く反対し、台湾の民主化モデルは有用であると考えています。
台湾海峡を挟んだ2つの国慶節(十一節と双十節)について、どちらの国慶節を祝うかツイッターでアンケートをとったところ、大多数が「双十節」と答えたそうです。
パリ在住華僑のアカウント名「満州花花」は、「法律的には、中華民国はまだ存在しており、我々はまだ中華民国民である。」ととうこうしています。
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参考記事
<自由亜州電台>海外华人新潮流:不庆“十一”庆“双十”