中国の5月の輸出は予想を大幅に上回るペースで縮小し、輸出額はドルベースで前年同月比7.5%減と1月以来の大きな落ち込みとなり、輸入額も前年同月比4.5%の落ち込みを記録しました。
中国のニュースサイト網易に掲載された記事より。
中国の海関総署は7日、最新の輸出入統計を発表し、今年1~5月の5ヶ月間の人民元ベース輸出入額は16兆7700億元で、前年同期比4.7%増となりました。このうち輸出は9兆6200億元で前年同期比8.1%増、輸入は7兆1500億元で前年同期比0.5%増した。
しかし、米ドルベースでは、1~5月の輸出入総額は2兆4400億ドルで2.8%減、輸出は1兆4000億ドルで0.3%増、輸入は1兆400億ドルで6.7%減となり、貿易黒字は3594億800万ドルで前年同期比27.8%拡大しました。
5月単月での輸出入は米ドルベースで5,011億9,000万米ドルで、6.2%減少しました。このうち、輸出は7.5%減の2,835億ドル、輸入は4.5%減の2,176億9,000万ドル、貿易黒字は16.1%減の658億1,000万ドルとなりました。
エコノミストによる事前の予想では、5月の輸出は0.4%減、輸入は8.0%減でしたので、共に予想を大幅に下回る結果となりました。
+++++++++++++++++++++++++++++++
信用できないと批判の多い中国の統計データですが、輸出入に関しては相手国のデータとすり合わせができるので、比較的正確なデータだと評価されています。
中国の輸出の不振は、中国製品に対する需要の低迷と関連していると考えられています。輸出が減ったことで、輸出品の製造に使用する部品や原材料の輸入が減ったことが、輸入の不振となったようです。
昨年の1~5月はまだ、厳しいゼロコロナ政策が実施されていた頃なのに、今年の輸出入が前年同期比で減少していることは、ゼロコロナ中止後の経済回復が遅れていることを表しています。
参考記事
<網易>数据出炉:5月中国出口,下降7.5%