中国の若年失業率は6月に21.3%と過去最高を記録しました。しかし、北京大学の張丹丹准教授は、寝そべり族や親の脛をかじって生活する1600万人を失業者とみなすと、3月には実際の若年失業率は46.5%を上回っていたと指摘しました。
フランス国営ラジオ放送局RFIの記事より。
中国国家統計局(NBS)が17日に、6月の若者(16~24歳)の失業率に関するデータを発表した後、同日夕方、『Caixin.com』が「若者の失業率は過小評価されている可能性がある」と題する記事を掲載しました。
有料記事であったため、記事の一部のスクリーンショットが、中国のインターネット上で急速に出回ったのはここ2日間で、熱い議論を呼んでいます。
記事によると、長期的に見れば、中国の高い若年失業率の問題は、何よりもまず、2020年から3年間続いた新型コロナ流行に起因するもので、消費、ビジネス環境、さらには国全体の経済活力に持続的な影響を及ぼしているとのことです。
記事によると、張丹丹の研究チームは長江デルタの人材募集プラットフォームから、2022年末の新型コロナ流行が蘇州と昆山の製造業に深刻な打撃を与えたことを突き止めました。
流行が去った今年3月まで、雇用は流行前の2/3までしか回復していません。若者の雇用を支えているのは製造業であるため、その影響はとても大きなものでした。
記事によると、中国の熟練労働者の雇用市場は今年3月以降、実際に改善しているとのことです。そのため、3月以降の若者の失業率の上昇は、深刻な供給過剰に陥っている大卒者の就職困難を反映しています。
中国国家統計局の3月のデータによると、中国の都市や町にいる16歳から24歳までの若者は約9,600万人います。
若者人口の3分の1にあたる3,200万人が労働人口に分類されおり、そのうち630万人が失業者です。
残りの3分の2にあたる6,400万人の非労働力人口のうち4,800万人が就学中、残りの1,600万人が非労働力人口で、そのほとんどが働く意思がなく『寝そべりながら親の脛をかじる』道を選んでいます。
この1600万人を失業者とカウントすれば、若者の失業率は(630+1600)/(3200+1600)=46.5%となります。
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中国では脛齧りのニートは『失業者』とはカウントしないんですね。中国の失業問題は、実際には報道されているよりもかなり深刻なようです。
まだ齧る脛があるうちはいいのですが、食べられなくなったらどうなるんでしょう。考えただけでもゾッとします。
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参考記事
<rfi>北大学者:中国青年实际失业率上看46.5%