米のニュース誌フォーリン・ポリシーは、米中間の緊迫した政治的緊張の下で、米国を離れて中国や香港に拠点を移すことを選択する中国系米国人研究者が増えていることを示す報告書を発表しました。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
今年6月にブルッキングス研究所を退職し、香港大学で教鞭をとる中国系アメリカ人研究者の李成氏は、「アメリカでは『マッカーシズム』が復活しつつある」と述べました。
報告書によると、2010年から2021年にかけて米国からの離脱を選択した中国人科学者の数が増加し、特に2018年から2021年にかけての離脱率が急増しています。
離脱者の多くが中国への帰国を選択しており、 この現象は、ドナルド・トランプ前大統領が打ち出したチャイナ・イニシアチブと無関係ではありません。
米国科学アカデミー紀要の報告によると、1,304人の中国系アメリカ人研究者を対象に調査を行ったところ、回答者の89%がアメリカの科学技術のリーダーシップに貢献したいと考えているが、72%がアメリカで『不安』を感じており、61%がアメリカ国外での就職を検討していることがわかったそうです。
フォーリン・ポリシー誌は、バイデン政権はチャイナ・イニシアチブを終了させましたが、その影はまだアメリカの中国系アメリカ人科学者の上に垂れ下がっていると報じています。
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西側諸国の企業が中国を脱出する報道はよく聞きますが、米国から中国系の人たちも脱出していたのですね。
中国では習近平による『シン・文化大革命』が進められていると騒がれていますが、米国では『シン・マッカーシズム(反共運動、赤狩り)』が進行中だったようです。
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参考記事
<自由亜州電台>美中关系紧张 越来越多华裔专家离美返中