黄大仙の blog

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日本政府、中国の外交部長更迭についてコメントせず 中国政府との緊密な意思疎通維持を強調

日本政府の松野博一官房長官726日、外交部長に再任された中国共産党政治局委員で共産党中央委員会外交弁公室主任の王毅氏を含め、日本は中国と緊密な意思疎通を保ちたいと述べました。

  米国国営国際放送の美國之音の記事より。

外交部長に再就任した王毅政治局主任

  日本メディアの報道によれば、松野博一官房長官は、中国が秦剛外交部長を更迭したことについてのコメントは避けたが、日本の対中外交姿勢に変わりはないことを強調しました。

 

  秦剛前外交部長は1ヶ月間表舞台から姿を消した後、理由も説明されないまま更迭されました。

 

  松野博一官房長官は、「中国とは、共同の努力によって建設的で安定した関係を築くことが重要だ。 王毅氏を含め、さまざまなレベルで緊密に意思疎通を図りたい」と述べました。

 

  王毅氏は2013年から2022年まで外交部長を務めた後、中国共産党中央委員会外事活動委員会弁公室主任、中共権力の中枢である政治局主任に昇格し、中国最高位の外交官となっています。

 

  現在、中国外交部のウェブサイトの外交部長ページには、王毅外交部長の『致辞』(挨拶文)が掲載されています。

外交部Webページに掲載された王毅外交部長の『致辞』

  王毅氏の外交部長就任は過渡的なものなのか長期的なものなのか、なぜ外交部のホームページから秦剛氏に関連する情報がすべて削除されているのでしょうか?

 

  外交部の毛寧報道官は定例記者会見で、外交部長について提供できる情報はなく、外交部のホームページの情報は関連する行政法規に従って更新されていると答えています。

 

  秦剛前外交部長の更迭は、中国が福島原発の処理水を放出する日本の計画への批判を強めている時に行われ、中国は最近、日本の輸入魚の放射能検査を始めました。

 

  日本の林芳正外務大臣は、日本と中国は韓国との3カ国首脳・外相によるハイレベル協議を再開することで合意したと発表しました。

 

  林芳正外務大臣25日の定例記者会見で、「今月初めに東南アジア諸国連合の会議に出席した際、中国の王毅外交部長とこの問題について合意に達した」と述べました。

 

  日中韓の首脳会談は、日韓間の外交的緊張とそれに伴う新型コロナウイルスの発生により、201912月以来開催されていません。

 

  しかし、米国の同盟国である日韓関係は、昨年5月に就任した韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の後押しを受けて急速に雪解けが進み、今年に入って日韓首脳が訪問を交わしています。

 

  日韓両首脳は今年3月、日中韓首脳会談を早期に再開することが重要であるとの認識で一致ました。

 

  ロイター通信によれば、林芳正外務大臣は、「地域の平和と繁栄に大きな責任を共有する日中韓の首脳が一堂に会し、協力やその他の問題について話し合うことは意義深いことだ」と述べています。

 

  米国の同盟国である日本と韓国は、中国がますます攻撃的な軍事姿勢を強めていることや、貿易や台湾問題など幅広い問題をめぐって米中間の緊張が高まっていることを懸念しています。

 

  また、中国の王毅外交部長は、714日にジャカルタで日本の林芳正外相と会談した際、日中韓の外務副大臣レベルでの3カ国協議の開催を提案したと報じられました。

 

  東京電力福島第一原子力発電所の冷却水排出計画をめぐる日中間の深刻な対立にもかかわらず、4年間停滞している日中韓サミットを今年開催しようという中国政府の意気込みの表れだと、日本の消息筋は見ています。

 

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  戦狼外交の代名詞とも言える王毅政治局主任が、外交部長に再就任したことは、福島原発処理水の排出問題や、日本の半導体輸出規制強化に対して、中国の対抗処置がますます強烈になることが予想されます。

 

  日中韓外相サミットの呼びかけを、対話ムードと捉える脳天気な方々もいらっしゃいますが、中国が主張を押し通し、サミットを中国の有利な方向に誘導しようとすることは容易に想像できます。

 

  最近影の薄い林芳正外務大臣で立ち向かえるでしょうか?


参考記事

<美國之音>日本不愿评论中国外长异动,强调愿与北京保持密切沟通

https://x.gd/JWcxV