黄大仙の blog

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EU委員長:インド太平洋地区における侵略は容認しない

欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、インド太平洋の係争海域や台湾に対する中国の攻撃的な行動がますます強まっていることに警告を発し、「EUはインド太平洋地域での侵略を容認しない」と述べました。

  米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。

フィリピンを訪問したフォン・デア・ライエン・EU委員長(中央) 右はマルコス大統領

  フォン・デア・ライエン委員長は731日にフィリピンの首都マニラを訪れ、フェルディナンド・マルコス大統領と会談しました。

 

  会談後の記者会見でフォン・デア・ライエン委員長は、「ロシアのウクライナに対する侵略戦争は国際秩序の基盤を揺るがし、国連憲章国際法の基本原則に違反している。ウクライナでもインド太平洋地域でも違法な武力行使は容認されない。欧州はウクライナの侵略者に対する勇気ある戦いを支持する」と述べました。

 

  フォン・デア・ライエン委員長は、さらに、「欧州の安全保障とインド太平洋の安全保障は切っても切れない関係にある。 EUは、自由で開かれたインド太平洋を支持する。なぜなら、強制の脅威のないインド太平洋は、すべての国と国民にとって、安定、平和、繁栄の鍵だからだ」と述べました。

 

  フォン・デア・ライエン委員長は中国を名指しこそしませんでしたが、 国連が支援する国際仲裁裁判所の裁定をEUが承認していることを改めて強調しました。 この裁定とは、南シナ海のほぼ全域における中国の領有権主張を無効とするものであり、中国は仲裁決議を承認することを拒否しています。

 

  マルコス大統領との会談後のビジネスフォーラムでは、フォン・デア・ライエン委員長は、「アジアにおける中国の攻撃的な行動は、世界的な影響も及ぼしかねない」と、より露骨に警告しました。

 

  フォン・デア・ライエン委員長は、「南シナ海東シナ海台湾海峡における中国の軍事行動は、フィリピンやこの地域の他のパートナーに直接影響を与えている。アジア地域の安定が弱まることは、世界の安全保障、貿易の自由な流れ、そしてこの地域における我々の利益に影響を与える」と述べました。

 

  フォン・デア・ライエン委員長はまた、アジア諸国に対し、ロシアに関するヨーロッパの教訓から学び、エネルギーや原材料の供給源を決して単一に依存しないよう求めました。

 

  彼女は、フィリピンがニッケル鉱石の90%を、フィリピン国内で加工するのではなく中国に輸出していることに触れ、「それは変わる必要がある」と述べました。

 

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  フォン・デア・ライエン委員長のフィリピン訪問について、中国メディアは淡々と事実を報じていましたが、国際仲裁裁判所の判決については、『南シナ海仲裁裁判所に関する限り、仲裁廷自体に法的根拠はなく、仲裁廷は法的根拠を有していない』と断じています。

 

  中国メディアはさらに、『フィリピンのドゥテルテ前大統領は、裁判に勝つために裁判官に3,000万ドルの「報酬」を支払った』と報じています。本当かどうか確認取れていません。

k.sina.com.cn

  いまのところ中国外交部は何もコメントしていませんが、中国メディアの意見を繰り返すだけだと思います。


参考記事

<自由亜州電台>欧盟领导人: 不会容忍印太地区的侵略行

https://x.gd/CwsvQ