黄大仙の blog

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中国ウォッチャー:習近平現政権では経済再生に苦労する

中国ウォッチャーであるワシントンのシンクタンクジェームズタウン財団のシニアフェローである林和立氏は、「習近平国家主席の側近のほとんどが官僚であり、低迷する成長を回復させる知識を持ったテクノクラートではない。彼らは国際貿易や国際金融などについてほとんど知らない。」と警告しました。

  米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。

不況に苦しむ中国社会

  林和立のコメントは、中国の不動産セクターの危機が激化し、景気減速が強まり、7月の輸出が前年同月比14.5%減と20202月の新型コロナの感染爆発以来最も急激な縮小を記録するなど、経済データが低調に推移するなかでのものです。

 

  今月、中国は6月に16歳から24歳の失業率が過去最高の21.3%を記録した後、急増する若者の失業率に関するデータの公表を突然中止しました。社会の安定維持に腐心する与党共産党にとって都合の悪い統計を隠蔽したのです。

 

  3期目の習近平政権の上級官僚は、2期目までの国際金融や外資系企業の運営方法に精通した高学歴のテクノクラートで構成されていた高級官僚とは一線を画しています。

 

  林和立によれば、(2期目までの)これらのテクノクラートのほとんどは西側経済の仕組みを理解しており、英語が堪能で、米国の高官やゴールドマン・サックスなどの米国企業のトップとかなり良好な関係を築いていました。

 

  林和立によれば、彼らの中で中国人民銀行の易剛前総裁は、何ができるかの「最良の例」だといいます。易剛前総裁は、イリノイ大学で経済学の博士号を取得する前は北京大学に在籍していました。易剛前総裁は、中国の金融政策を近代化するリベラルなテクノクラートとして、国際的な投資家から広く見られていました。

 

  これとは対照的に、先月就任した潘功勝新総裁は、有能な中央銀行総裁であることをまだ示していません。彼は何立峰副首相に、そして習近平に答えなければなりませんが、何立峰副首相は、中国の状況や西側経済を理解していた前任者の劉鶴に比べれば矮小な党幹部だと林和立は指摘します。

 

  林和立によれば、中国経済はワシントンとの貿易戦争の勃発にも苦しんでおり、これは習近平が米国との軍事的・経済的格差を埋める前に米国を「混乱させた」ことが原因です。

 

  きっかけは2015年、習近平政権がまとめた「メイド・イン・チャイナ2025」と題する文書を発表したことで、情報技術、バイオテクノロジー、グリーンテクノロジー、電気自動車などの主要分野で、中国が10年以内に米国を追い抜くと予言し、米国の反感を買いました。

 

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  『現在の習近平政権には経済政策の専門家がいない』、とはずっと指摘されていたことですが、中国ウォッチャーからも、このような素人集団では経済再生は難しいと警告されてしまいました。

 

  『李克強! Come Back!!


 


参考記事

<自由亜州電台>中国观察家:习近平手下官员将难于重振经济

https://x.gd/6TBoK