アメリカのシンクタンク「アメリカ第一政策研究所(AFPI:The America First Policy Institute)」が、外国企業や外国人による農地所有、特に中国による農地所有を禁止する州法制定を推進しています。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
アメリカ第一政策研究所(AFPI)中国政策プログラム・ディレクターのアダム・サビットは、彼らの戦略は、米国の各州間で立法例を共有し、関連法案の円滑な成立を図ることであると述べました。
AFPIは一例としてサウスカロライナ州の法案を挙げています。サウスカロライナ州の法案では、中華人民共和国、中国共産党、または中華人民共和国に主たる事業所を置く人物が全体的もしくは部分的に所有する企業が、間接的であっても、同州内の100エーカーを超える不動産を「所有、賃貸、保有」したり、「支配権を行使」したりすることはできないとしています。
アメリカのいくつかの州ではすでに、外国人による土地の購入を禁止しています。
また、アメリカ商務省が中国、キューバ、イラン、北朝鮮、ロシア、ベネズエラを海外の敵対勢力としてリストアップしていることをモデルにして、”敵対勢力”の土地の購入を禁止している州もあります。
しかし、サヴィットは、AFPIが中国に焦点を当てていることを強調しています。
サヴィットは、「 我々の大原則は、中国共産党にアメリカの土地を所有させたくないということだ。 私たちの最重要課題は中国共産党です」と述べています。
AFPIは、米国に投資する余裕のある中国企業には、中国共産党の代表を取締役に据えられていることを想定しています。
サヴィットはまた、「中国企業は金儲けのために米国にやってくるが、我々は中国共産党を富ませたくない。」と強調しました。
しかし、アメリカ合衆国控訴裁判所は今月、中国、中国共産党の幹部や党員、中国の企業組織、定住中国人による不動産の購入や所有権の取得を禁止する法律の施行をフロリダ州で阻止しています。
+++++++++++++++++++++++++++++++++
日本では、2022年9月に「重要土地等調査規制法」が施行され、安全保障上重要な施設などの周辺の土地については、外資による所有や利用を実質的に調査・規制することが可能になっています。
農地取得については、昨年、農林水産省が外国人の農地取得の実態把握に乗り出し、農地台帳に所有者の国籍という項目を追加しました。
|
参考記事
<自由亜州電台>禁美国农地落入中国手中 美智库推动各州立法