コンゴ民主共和国リカシ地区で4月1日、鉱山倉庫に向かう途中の中国人夫婦が武装強盗に襲われ、夫が死亡しました。4月2日には、コンゴ民主共和国イトゥリ州モンバサ地区の金鉱が、正体不明の武装集団に襲撃され、中国人1名死亡、1名負傷しました。
中国共産党の機関紙『人民日報』傘下のタブロイド紙の環球時報が報じた記事より。
信頼できる情報筋によると、4月1日コンゴ民主共和国上カタンガ州リカシ市で、中国人夫婦がいつものように車で職場に向かっていると、突然重武装した強盗団が現れ、銃を向けて車を停止させました。
強盗団は全員が銃を手に持ち、持ち物をすべて差し出すよう要求したため、夫妻はすぐに車のドアをロックし、車内で身を伏せました。
しかし、夫妻の危険回避のやり方が強盗たちの怒りに火をつけたようで、強盗は躊躇なく道端の大きな石を拾い上げ、車のフロントガラスにぶつけました。
大きな音がしてガラスは一瞬にして砕け散り、強盗は車のドアを強引に開け、車内に置いてあった夫妻のハンドバッグをひったくりました。
夫はおそらく強盗は物取りが目的で、危害を加える気は無いのだろうと考え、少し警戒を緩め、大胆に車の外に出て、強盗と交渉しようとしました。
「バッグの中のお金はあげるから、パスポートだけは返してください。」
この交渉の振る舞いが冷酷な強盗たちの機嫌を損ね、強盗たちはたちまち怒りに燃え、夫に向かって何発も発砲し、その銃弾は彼の頭部と腹部に正確に命中し、夫は血の海に倒れ込みました。
強盗団は物を盗んだ後、悲しみに暮れる妻だけを残して逃げました。彼女は重傷を負った夫を強く抱きしめ、泣き崩れました。全力で緊急電話をかけながら。
しかし、救急車が駆けつけた時には心拍が止まり、完全にこの世に別れを告げました。
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4月2日にコンゴ民主共和国北東部のイトゥリ州モンバサ地区にある金鉱が正体不明の武装集団によって襲撃されました。
被害者の総数は明らかになっていませんが、この襲撃により中国人1名が死亡し、1名が負傷しました。
在コンゴ民主共和国中国大使館は、「コンゴ民主共和国の治安情勢は複雑かつ深刻である。コンゴ民主共和国東部の北キヴ州、南キヴ州、イトゥリ州では治安情勢が悪化の一途をたどっており、首都キンシャサや近隣の州では不安定な状況が続いている。」とし、中国国民や中国企業に不要不急の渡航をしないよう呼びかけています。
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日本の外務省海外安全ホームページによると、コンゴ民主共和国は一部レベル4(退避勧告)、それ以外の全域がレベル2(不要不急の渡航は止めてください)となっています。
参考記事
<環球時報>中国驻刚果(金)使馆:2名中国公民遭劫匪持枪抢劫,其中1人不幸身亡