台湾で大陸問題を担当する大陸委員会は23日、中国側に対し、胡姓の金門の釣り人を一刻も早く無条件で返還するよう求める声明を発表し、中国当局が彼を拘束した非人道的な行為に対して「厳重な抗議」を表明しました。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
台湾の中央通訊社の報道によると、今年3月17日に霧の中を釣りに出かけた金門県金沙郷の25歳の胡さんと40歳の呉さんは、誤って中国泉州市囲頭海域に入って遭難し、中国海警に発見されました。
呉さんは3月23日に金門に戻されましたが、胡さんは軍人であったため、戻されず拘束された疑いが持たれています。
胡さんの母親は、「0214事件」(中国のスピードボートが国境を越えて横転し、2人が死亡した事件)がまだ解決していないから胡さんが解放されないと訴えましたが、大陸委員会は「0214事件」の原因究明は司法が行うべきものであり、捜査の進展が遅れているのは中国当局が行方不明者を発見できていないためであることを強調しました。
金門海域での越境漁中の中国船が台湾側に追い払わて中国人乗組員2人が海に転落して死亡 - 黄大仙の blog
+++++++++++++++++++++++++++++++
中国泉州市囲頭海域は、台湾金門県金沙郷の目の前の海域なので、「誤って入った」というよりも、普段からこのあたりで釣りをしていたのでしょう。
「0214事件」後は、金門諸島周辺海域は、「定期的な法執行・検査活動」を展開し、漁民の生命と安全を守ると称して、中国海警船が大量にパトロールしていたので、こんなところでのんびり釣りをしていたとは、気を抜いて油断し過ぎたようにも思えます。
中国本土が力強く出撃! 金門海域転覆事件を受けて - 黄大仙の blog
参考記事
<自由亜州電台>金门钓客遭中方滞留数月 台湾提出“严正抗议”