黄大仙の blog

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中国本土が力強く出撃! 金門海域転覆事件を受けて

18日に大陸の海警局が金厦海域で定期的な法執行・検査活動を開始すると発表してから24時間も経たない19日午前には、大陸海警局の法執行船4隻が金厦海域に出動し、午後には6隻に増えて金門周辺を航行した。また、大陸側は軍用機17機を海上に派遣し、うち11機が「海峡中央線」を越えて台湾の中北部と西南部の空域に飛来した。

  中国国内のポータルサイトの網易に掲載された記事より。

国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官

  17日に国務院台湾事務弁公室が、金厦海域に「禁止・制限水域」は存在しないと強調し、18日には中国海警局は、福建省海警局が海洋法執行力を強化し、金厦海域で「定期的な法執行・検査活動」を展開し、漁民の生命と安全を守ると発表しました。

 

  19日午前、4隻の大陸海警船が金厦海域を航行し、最も大きい船は全長92メートルでした。

 

  19日午後には、さらに6隻の船舶が2つのグループに分かれ、金厦海域の「禁止・制限水域」に密着しました。

中国海警局による金廈海域のパトロール

金門島の位置

  台湾にとってさらに衝撃的だったのは、本土の海警船が午後に突然、金門の遊覧船を強制検査したことで、乗船していた観光客も怯えていました。

台湾遊覧船に立入検査する中国海警局員

金廈海域の遊覧船

  台湾海巡署は急遽大陸側に、平和と理性を守るよう求めると同時に、安全を維持するため、台湾の人々に大陸側の海域に近づかないよう注意を促しました。

 

  中国大陸の海警部隊は、3,000トン以上の船舶を70隻以上装備しており、そのうち、かなりの艦艇が海軍と同基準を採用しています。

 

  大陸の海警局が金厦海域で法執行パトロール作戦を開始したことに対して、台湾海巡署は、「海巡署は、監視、調査、捜査に加えて、周囲の海上目標の動きを把握するために、防衛部門などと協力し続けている。」と述べています。

 

  台湾国防部は、「すべてのタイプの本土の船舶が禁止・制限水域に入ると、防衛部門は、『台湾軍緊急処理規定』に則して対処する必要がある。台湾軍は監視を維持するため、直接介入せずに、衝突をエスカレートさせない。海上トロール隊が支援を要請すれば対応する。」と述べています。

 

  台湾国防部は夕方、プレスリリースを発表し、「19日午後4時以降、殲10、運8無人機など各種主力・補助戦闘機による活動17回を相次いで探知し、うち11回が「海峡中央線」とその延長線上にある台湾北部、中部、南西部の空域を飛行しながら、人民解放軍艦船の共同戦闘態勢警察パトロールと協力していた。」と述べました。

 

  台湾世論は、大陸の今回の動きは、大陸国内世論の不満の声への対応とともに、民進党の頼清徳選対に圧力をかけるチャンスと見ていると推測しています。

 

  国民党のシンクタンク「国政基金会」の揭仲副研究員は、大陸の海警局が金厦海域を定期的にパトロールすることは、大陸が金厦海域を「尖閣諸島化」する可能性があることを意味すると評価しました。

 

  揭仲副研究員によると、今後、台湾側は大陸の海警船が定期的に台湾側の「禁止制限水域」に侵入し、法律を執行していると主張する事態に直面することが懸念されるとしています。

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  14日に台湾金門海域に侵入した中国快速艇が、台湾海岸巡防署艦艇の追跡を振り切ろうとして転覆し、乗船していた4人の中国人全員が海に投げ出され、救助されたものの2人が死亡する事件が発生しました。

deepredrose.hatenablog.com

 

  残った2人は、福建省の方言ではなく、四川省の方言を話していたと人民報や自由亜州電台が報じていました。

 <[人民報]台海巡驱逐大陆渔船2 还者带四川口音>

 <[自由亜州電台]台海巡驅逐大陸漁船2死 生還者帶四川口音>

 

  事件直後、大陸の国務院台湾事務弁公室は金廈海域に『禁止制限水域』は存在しないと非難し、中国海警局は金廈海域を定期的にパトロールすると発表していました。

 

deepredrose.hatenablog.com

 

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  偶発的な事故だとは思えません。

 


 

参考記事

<網易>陆强势出击!

https://x.gd/1M39y