ロイター通信によると、ベトナムの新しい最高指導者トー・ラム氏が8月18日にベトナム共産党書記長として初めて中国を訪問すると報じました。これは8月初旬の就任以来初の海外訪問となり、両国間の緊密な関係をさらに強固なものにすると期待されています。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
資源豊富な南シナ海をめぐって時折衝突はあるものの、ベトナムと中国は共産主義国であり、経済・貿易分野では良好な協力関係を維持しています。
ロイター通信によると、トー・ラム書記長は今回の訪問で中国の習近平国家主席やその他の高官に会う予定だとのことです。
現在のところ、この訪問計画は両国によって公式に確認されたものではなく、中国とベトナムの外交当局はコメントしていません。
トー・ラム書記長はベトナム国家主席在任中、すでにラオスとカンボジアを訪問し、ロシアのプーチン大統領とも会談しています。
アナリストは、トー・ラム書記長の就任が地域の政治情勢を安定させ、ベトナムの関連改革を推し進める一助となる可能性があると考えています。
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ベトナムは中国と同様に共産党の一党独裁ですが、指導体制は党書記長、国家主席、首相、国会議長の4頭政治です。
トー・ラム書記長は1979年に公安省入りし、40年以上にわたって公安畑を歩んできました。2016年からは公安大臣として「燃える炉」と呼ばれるチョン書記長(当時)主導の汚職捜査を指揮し、多数の党幹部や経済界の大物らを摘発し、チョン氏の信頼は厚かったとされます。
習近平国家主席も2013年の就任以来、「トラもハエもたたく」のスローガンのもとで反腐敗キャンペーンで成果を上げており、トー・ラム書記長とは話が合うのかもしれません。
また、三中全会以後表舞台から消えている習近平が、18日にどのように姿を表すのか注目されています。
参考記事
<自由亜州電台>越共新任总书记苏林即将访华 预计与习近平会面