黄大仙の blog

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クーデターか?鄧小平の元通訳が習近平は永遠に支配しないと発言

鄧小平の元通訳で中国のシンクタンクの代表を務める高志凱氏が先日、中東のテレビ局アルジャジーラのインタビューに応じました。台湾、チベット新疆ウイグル自治区に関する問題にはいつもの中国の対外宣伝姿勢で答えましたが、習近平に対するクーデター未遂に関する質問は回答を回避した映像がネットに出回っています。また、高志凱氏は秦剛元外相について語った際、「もう二度と会うことはないだろう」と衝撃的な発言をしました。

  米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。

かつて鄧小平の通訳を務めた高志凱

  中央通訊社の報道によると、高志凱は1980年代に中国外交部に勤務していたとき、故鄧小平氏の通訳を務めていました。高志凱はコメンテーターとしてテレビに頻繁に登場し、中国政府高官のエスコート役を務めたこともあります。

 

  アルジャジーラの番組司会者は、中国が台湾での海軍訓練や台湾へのサイバー攻撃を増やしていることについて、台湾への侵略の準備ではないかと疑問を呈しました。

 

  高志凱が中国の主権と領土保全を守るという公式のレトリックについて語った後、司会者は「彼らがあなたの一部になりたくないと思ってもですか? 台湾で中国との統一を望んでいると答えた人は12%しかいません」と質問すると、高志凱は「一つの中国政策は台湾人に依存するものではない。統一後はすべての台湾人が忠誠を示さなければならない。」と強調しました。

 

  新疆ウイグル自治区の人権問題について、高志凱は「新疆ウイグル自治区の独立を望むウイグル人社会の過激派」に質問を向け、新疆ウイグル自治区は米国のグアンタナモ湾収容キャンプと比較しても「平和と安定」の場所であると強調しました。

 

  ウイグル人が拷問を受けていると記述した国連報告書を司会者が読み上げたことに対し、高志凱は「あなたはイラク戦争の話をしている 。」と言って話をはぐらかしました。

 

  中国共産党三中全会以降、習近平に関する噂は長期化しており、ボイス・オブ・アメリカの特別解説では、習近平脳卒中説があったり、側近の外遊・視察で習近平の名前を出さなかったことから、人民解放軍上層部の不和や北京での軍部反乱発生などの噂まで、状況を分析し、北京の異様な政局の匂いを明らかにされています。

 

  また最近、陸軍の5大戦区司令官のうち3人が異動したことも、中共トップの混乱が疑われると解釈されています。

 

  高志凱はこれらの微妙な問題をすべてはぐらかして回避しました。

 

  中国人に習近平を批判する言論の自由があるかと問われ、「どの国にも異なる感性がある」と告白し、「中国人は前向きで建設的な提案であれば政府を批判できる」と述べ、司会者の笑いを誘いました。

 

  高志凱は「習近平は終身国家主席ではない。習近平は反対票なしで再選されたとき、習近平は確かに全人民と党の尊敬を勝ち得た」と述べました。

 

  秦剛前外相の失脚は、健康問題から罷免に至るまで、多くの人々を呆然とさせました。秦剛は20236月以来姿を消しており、その3ヵ月後には当時の国防相であった李尚武も姿を消しました。

 

  司会者は、例えば米国でブリンケン米国務長官やオースティン国防長官が姿を消したとして、その行方を誰も知らないというのは尋常なことではないと述べました。

 

  これに対して高志凱は「これは中国が汚職に対して容赦がないことを示している」と断言し、「秦剛は汚職のせいで職を失った」と述べました。

 

  秦剛の居場所について質問された高志凱は、「中国のどこかだろう。あなたは永遠に彼を見ることはない」とだけ答えました。

 

  台湾の国家国防安全研究院の准研究員である侍建宇は、高志凱の対外宣伝は中国政府のメインテーマとは異なり、「軍事的威嚇」のみを強調し、「文化的攻撃」を無視していると分析しました。

 

  侍建宇は、「たとえば、1992年コンセンサスや「一国二制度」についての中国政府の最近の提案は、対外宣伝の失敗とみなすことができる。また、習近平が独裁者であり全体主義者であることを強く否定したものの、反論の部分でこのことを暗に示唆しており、警告される可能性がある。」と述べています。

 

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  三中全会(7/15~18)以後、ほとんど表舞台に姿を現さない習近平国家主席には、脳卒中などの病気説からクーデターによる軟禁説まで飛び出し、中国政界はかしましい状態になっています。

 

  そのうちに何食わぬ顔で表に出てくるかもしれませんが、それまではNo2の李強首相の動きに注目してみたいと思います。

 

 

参考記事

<世界新聞網>有政变? 邓小平前翻译受访回避 习不会永久执政

https://x.gd/siWVo