ロイターは11月6日に、10月の中国の対外貿易は大幅に伸びると予想しました。11月7日に中国税関総署が発表した10月の対外貿易輸出入は、4.6%増加しました。コロナで停滞する世界を尻目に、中国の経済は確実に回復しているのでしょうか。
アメリカに拠点を置くメディアの自由亜州電台がロイターを引用して報じたところによると、中国の10月の対外貿易額は、前年同月比9.3%増と大幅に上昇すると予想されていました。
中国税関総署(中華人民共和国海関総署)が11月7日に発表した10月の対外貿易額は、輸出入は2兆8400億元で、4.6%増でした。
このうち、輸出は1兆6200億元、7.6%増、輸入は1兆2200億元、0.9%増;貿易黒字は34.9%増の4,017億5,000万ドルでした。
今年の1~10月の直近10カ月間を見ても、前年同期比で1.1%増となっています。
特に6月以降、中国の対外貿易輸出入は5カ月連続でプラス成長を達成しており、対外貿易の発展の粘り強さは強靭であると、関税総署の関連部門の責任者は評価しています。
直近10カ月間の貿易総額を相手国別に見ると、ASEANとの貿易総額は前年同期比で7%増加、EUが3.5%増加、米国が3.9%増加となっています。
世界経済がコロナに痛めつけられている中で、中国の対外貿易が伸びているのは驚きです。
中国の統計は当てにならないと言う人もいますが、貿易のデータは相手国のデータがあるので検証がしやすいので、貿易のデータは正確だと指摘する識者もいます。
しかし喜んでばかりもいられないようで、9月単月の対外貿易総額は、前年同期比10.0%増加しており、これに比べると10月の対外貿易総額4.6%増は、増加率としては5.4ポイントも悪化しています。
米国や欧州で流行病が悪化していることを考えると、中国の対外貿易実績は今後数ヶ月でまた後退する可能性があると指摘するアナリストもいます。
経済不況に陥りつつある日本を諦めて、中国に活路を求める人や企業も多いそうなのですが、そんなに甘いものではなさそうです。
[一緒に読みたい記事]
参考資料 *>s
<自由亜州電台>路透:中国外贸十月有望大幅增长
http*://bit.ly/359wlgE
<環球時報>前10月我国外贸进出口同比增1.1%
http*://bit.ly/359wlgE
<每日经济新闻>3.06万亿!9月进出口总值再创历史纪录!三季度外贸爆发式回升,进出口累计增速年内首次转正
http*://bit.ly/2GLrMQo