香港で小学校の教師が、歴史的な出来事について教える際に重大な虚偽表示をしたとして、教職資格を剥奪されました。問題が明るみになって半年後の決定でした。
香港教育局は12日に1名の小学校教師の教職資格を剥奪したが、学校や問題の教師を特定しなかったと、アメリカに拠点を置く国際メディアの自由亜州電台(RFI)が報じました。
香港の教師が当局から教職資格剥奪処分を受けたのは、香港の「反送中」運動が勃発して以来、2人目となります。
香港教育局によると、問題の事件が明るみに出たのは今年4月のことでした。
新型コロナ流行の影響で学校での対面授業が休止中に、この教師が作成した自習用の資料に専門的なミスが多発したことが理由です。
例えば、『中国のアヘンを撲滅するために、イギリスはアヘン戦争を始めた。』と説明したり、『古代人が紙を発明した理由は、亀の甲や動物の骨などの素材を使いすぎて、動物が絶滅してしまうことを防ぐため。』と説明したりしていました。
アヘン戦争の件は、中国当局には我慢できない歴史の捏造でしょう。
紙の発明にしても、笑い話なら問題なかったでしょうけれども、学校の教材で児童にこんなことを教えられたら、両親から苦情が出るのもうなずけます。
この2点だけで教職資格剥奪されたわけではなく、他にも数多く歴史の歪曲があったようですが、記事には掲載されていませんでした。
歴史の歪曲なら日本の隣国に得意とする国があったように記憶してますが、そちらでは資格を剥奪されたというニュースは聞いたことがありませんーーー余談ですが。
香港では10月にも1名の小学校教師が教職資格剥奪されていますが、この時の理由は教材で「香港独立」のメッセージを広めたというものでした。
もしかすると、今回資格剥奪された教師も「香港独立」を教材の中で謳っていたのかもしれません。
『香港独立』は『台湾独立』と並んで、中国が最も敏感に反応する極なので、香港教育局が中国に忖度したのかもしれません。
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参考資料 *>s
<自由亜州電台>被指歪曲历史 香港小学老师被取消教师资格
http*://bit.ly/32BXU0C