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中国は人口ボーナスを使い果たし高齢化社会に突入 中国高官が珍しく認める

中国はすでに人口ボーナスを使い果たし、一人っ子政策が廃止された後も出生率は増加せず、2022年には超高齢社会に突入すると、中国政府高官が認めました。中国高官が認めるのはとても珍しいことです。

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   中国工信部元部長で、現全国政協経済委員会副主任の苗圩氏が、中国が間も無く超高齢社会に突入すると認めた中国高官であると、自由亜州電台(RFA)が報じました。

 

  自由亜州電台(RFA)は、アメリカに拠点を置く国際メディアです。

 

  中国の「人口ボーナス」が減少、あるいは消滅したという考えは、学者やメディア、国民によって繰り返し言及されてきました。

 

  しかし中国当局者が認める事は珍しく、苗圩は人口ボーナスが消えたことを認めた数少ない中国高官の一人です。

 

  「人口ボーナス」は聞いたことのある用語だと思いますが、「総人口に占める生産人口の占める割合が上昇している状態」を指し、経済成長が促される時期になります。

 

  日本では1950年代から1990年代半ばまでが、人口ボーナス期に該当します。経済にとってプラスに働く人口ボーナスですが、一度終わると二度と来ないといわれています。

 

  人口ボーナスの反対語が「人工オーナス」で、「総人口に占める生産人口の占める割合が減少していく状態」で、経済的に負担となっている状態を指します。オーナス(onus)という単語は、「重荷、負担」を意味します。

 

  日本はすでに人口オーナス期に入ったと言われて久しいのですが、中国でも一人っ子政策による少子化の影響で、人口年齢構成が大きく変化していると、現全国政協経済委員会副主任の苗圩氏が述べています。

 

  苗圩氏によると、2010年から2019年にかけて若者の割合が激減し、高齢者の割合は大幅に増加し、生産年齢人口が総人口に占める割合は74.5%から70.7%に減少しました。

 

  農民工と言われる農村から都市に出稼ぎに来ている人は、2015年の27700万人から2019年には29000万人に微増しているものの、増加率は鈍化していると苗圩氏は述べています。

 

  2050年の中国の労働力の規模は、2019年に比べると23%も縮小すると予測する機関もあるそうです。

 

  中国の高齢者人口は、2019年には25000万人を超え、総人口に対する割合は18.1%に達しました。

 

  日本の場合は、高齢者人口の総人口に占める割合は28%なので、日本の方が高齢化が進んでいますが、近い将来に中国が追い抜くと言われています。

 

  中国は少子高齢化対策として、2015年に一人っ子政策を廃止し、二人まで子供を持てるようになりました。しかし出生率が改善したのは廃止直後だけで、2017年以後は毎年前年を下回っています。

 

  出生数も2017年の1723万人に対して、2019年は1465万人となっており、2030年には1100万人以下になるとの予測もあり、一人っ子政策の廃止は、少子高齢化対策になっていないことが浮き彫りになりました。

 

  日本の少子高齢化対策は、定年年齢の引き上げと、海外移民の受け入れがメインの対策となっていますが、中国はどのような対策を考えているのでしょうか。

 

  現在男性60歳、女性55歳となっている定年年齢は引き上げるだろうと思います。女性定年を男性同様に60歳にするだけでも、かなりの人口が労働人口にカウントされます。

 

  東莞にある知り合いの工場でも2012年頃から、工場のスマート(AI)化による一人当たりの生産量の向上に取り組んでおり、これが中国全土に広がれば、少子高齢化対策つまり生産年齢人口の減少対策として有効だと思います。

 

  中国が投資による生産性向上によって、生産年齢人口の減少を乗り越えることができれば、世界一の経済大国になる日も近いでしょう。

 

  それとも日本のように海外から安い労働力を輸入する方向に走ってしまうのでしょうか。国内の少数民族を安い労働力として使ってしまうと、別の意味で話がややこしくなりますが。

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参考資料 *>s

 

<自由亜州電台>北京高官罕见坦承:中国已走出人口红利期

https://bit.ly/3noJWqH