日本の加藤勝信官房長官は1月15日の記者会見で、尖閣諸島周辺海域に中国海警船が侵入し、航行中の日本漁船に接近しようとしたことを明らかにし、日本政府は東京と北京との外交ルートを通じて厳重抗議したと発表しました。
日本の八重山日報の報道によりますと、14日午前7時16分ごろ、石垣市の尖閣諸島・大正島の南約22kmの海上に、中国海警局の船「海警2302」が領海侵入し、近くで操業中の日本漁船（8・5トン）に接近しようとする動きを見せました。
海警2302
中国海警船が尖閣周辺で操業する日本漁船に接近するのは昨年12月26日以来で、海保が日本漁船の周囲に巡視船を配備し、安全を確保しました。
日本の大手マスコミは、尖閣諸島海域への中国海警船侵入事件の扱いが小さいので、尖閣諸島で何が起きているのか知らず、興味もない人が大半かもしれませんが、沖縄の漁師さん達が危険にさらされていることは日本人として知っておくべきことです。
2012年9月に日本政府が尖閣諸島の国有化を発表した後、中国側は近海に海警船を頻繁に派遣し始めたとされています。
日本の資料によると、2008年から2011年までの間、中国の海上警察の船舶が尖閣諸島近海に出没したのは例年10回以下でしたが、2012年には428隻の船舶が尖閣諸島近海に出没し、2020年には1,157隻に達しています。
中国軍機も尖閣空域に飛来しており、2020年12月22日には中国空軍が日本海と東シナ海の関連空域でロシア空軍との「合同パトロール」を行いました。
これ以外にも中国軍機は頻繁に出撃しており、航空自衛隊は毎日尖閣海域を含む東シナ海の上空に、スクランブル発進することを余儀なくされています。
尖閣諸島周辺海域
中国がこのような態度に出るのは、尖閣諸島の主権を主張しているからですが、日本側は中国の主張を退け、尖閣諸島は日本固有の領土であり、尖閣諸島に領土問題は存在しないという姿勢は崩していません。
菅義偉首相も2020年12月21日の関連する会合の席で、中国が尖閣諸島付近を頻繁に巡視していることに対抗するために、海上保安庁に大型の巡視船を装備するとともに、人材育成を確保して海上保安庁の戦力化を図りたいと発言しています。
日本の沖縄県議会は、先に尖閣諸島に関する抗議文を中国政府に提出しています。
加藤勝信官房長官の記者会見にもあるように、外交ルートを通じて厳重抗議をしたとしていますが、「遺憾の意」を伝えただけだったり、抗議文をFAXで送っただけだったら、なんの効果もありません。
海外メディアでは、中国が毅然とした態度で尖閣諸島海域に、海警船を派遣しているのに、日本は受け身の対応しか取っていないと指摘するところもあります。
中国が沖縄県や尖閣諸島周辺の日本領海に展開する海警船に、武器使用の権限を認める「中国海警法」を、2021年中に成立させるとしており、日本の外務省、防衛省がどう動くのか注目したいと思います。
海警船武装
なお、外務省のウェブに掲載されている「日本の領土をめぐる情勢 尖閣諸島」は、日本語、中国語を含む12ヶ国語で尖閣諸島が日本の固有の領土であることを説明しています。一度読んで見ることをお勧めします。
[外務省] https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/index.html
外務省ウェブ
[あわせて読みたい記事]
参考記事 *>s
<多維新聞>日本高官抗议中国巡航钓鱼岛 东京被指已陷入被动
http*://bit.ly/39AVCkR
http*://bit.ly/3qnjgbi
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