黄大仙の blog

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FBIのレイ長官は、中国が台湾に武力侵攻した場合の国際的な制裁に対応する準備をしていると指摘

FBIのクリストファー・レイ長官は、76日、ロンドンで英国MI5ケン・マッカラム長官と共同記者会見を行い、「中国は将来、台湾に対して軍事的行動を取ったとき、国際社会からの制裁から中国経済を守るための準備をしている」と述べました。

  フランス国営ラジオ放送局rfiの記事より。

米FBIのクリストファー・レイ長官(右)と英国MI5ケン・マッカラム長官見(左)



  レイ長官は共同記者会見で、「中国は自国の経済を制裁の対象から切り離し、国際的な怒りを買うようなことをしてもダメージを受けないようにしようとしていることがわかった」と述べました。

 

  続けて、レイ長官は、「欧米企業はロシアよりも中国にはるかに多く投資しており、中国は国際制裁に協力する外国企業をより困難にさせようとしている」と述べています。

 

  「中国が台湾を侵略した時、欧米企業は手足を縛られ、長年にわたって積み上げてきた海外投資が人質となり、資金の流出、サプライチェーンや関係の断絶、国際的な制裁や中国の法令順守のために外国企業が巻き込まれるなどの問題が発生することになる。」と指摘しています。

 

  レイ長官は、中国が台湾に侵攻する可能性を明言しませんでいたが、台湾への関心を減らしてはいないが、ロシアの経験から学び、自国の能力を過大評価することなく行動するよう期待すると述べています。

 

 

  レイ長官は、「中国が台湾侵攻を強行した場合、世界で最も恐ろしい経済的混乱が起こる」と警告しています。

 

  レイ長官は共同記者会見の中で、「中国でビジネスを行う欧米企業に対し、慎重な姿勢を保つよう促した。 中国が台湾を侵略すれば、欧米の対中投資が崩壊する可能性がある」と述べ、欧米企業に注意を促しています。

 

  レイ長官は、最後に、「中国政府が、やり過ぎるとどうなるか、を理解することを望む。」ウクライナ戦争の教訓を汲み取るように促しました。

 

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  中国は「台湾統一」を虎視眈々と狙っており、諦める様子はありません。台湾に武力侵攻したら、対ロシア同様、欧米諸国は経済制裁を行うと警告しています。

 

  そうなった場合には、中国も対抗処置を取ってくることが予想され、世界第2位の経済規模を誇り、進出している外国企業も多いことから、その影響はロシアの比ではありません。

 

  レイ長官は、影響を少しでも減らせるように、中国に進出している企業に戦略を練り直すように促しつつ、中国が台湾侵攻を思いとどまることを願っています。

 

  不思議なことに、日本のマスコミは、米国FBIと英国MI5の長官の共同記者会見については報じていますが、中国の台湾侵攻に伴う国際社会からの制裁の部分は、全く報じられていません。

参考記事

<rfi>FBI长雷伊指出:中国正预做准备应对武力侵台后国际制裁

https://bit.ly/3yppWvg