米連邦議会下院のナンシー・ペロシ議長が、8月に台湾を訪問するとのニュースが流れ、中国外交部は明確に反対を表明し、中国共産党機関紙環球時報の元名物編集長の胡錫進は、「人民解放軍戦闘機がお出迎えする(撃墜したろか)」と脅しました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
イギリスメディアのフィナンシャル・タイムズ紙は7月18日付紙面で、ナンシー・ペロシ下院議長(民主党)が8月に台湾を訪問し、台湾支持を表明する予定だと報じました。米下院議長による台湾訪問は25年ぶりとなります。
中国外交部の汪文斌報道官は21日の記者会見で、「ペロシは、すぐにキャンセルすべきだ。強行するのなら、中国は強力な措置を講じる」と述べました。
中国共産党機関紙環球時報の元名物編集長の胡錫進は、微博に「米国が台湾問題で全く合理的でないことが証明され、中国が米国の挑発に対抗するには、断固たる反撃で、米国側が台湾カードを使うことに対応する対価を理解してもらうしかない」と述べました。
胡锡进氏は、続けて、「ペロシは台湾を訪問すべきではない。米国が独自の道を歩むことにこだわるなら、すべての責任は米国にある。中国軍の戦闘機は、ペロシの乗った飛行機と同時に台湾島領空に入り、着陸空港の上をかすめるという選択もある」と述べました。
米メディアのポリティコ紙の報道によれば、8月のペロシ下院議長の台湾訪問をめぐり、バイデン大統領自身が「今は良い考えではない」と反対しており、ホワイトハウスと国防総省の関係者は、水面下ですでにペロシ事務所に台湾訪問の危険性を伝えているとのことです。
中国が東シナ海や南シナ海で暴虐無道の振る舞いをする中、ペンタゴン内部では、今回のペロシの訪台は地域の緊張を高める可能性があると考えられています。
下院外交委員会のテキサス州のマイケル・マッコール下院議員(共和党)は、「私はいつも彼女に同意するわけではないが、今回は拍手を送りたい。台湾を訪問し、中国に対して、我々が台湾を支持していることを示すことが重要なのだ。」と述べました。
ペロシ下院議長の台湾訪問は、当初4月に予定されていましたが、議長が新型コロナに陽性反応を示したため延期されていました。
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参考記事
<世界新聞網>波洛西传于8月访台 胡锡进:建议解放军「伴飞」入台
http*://bit.ly/3Bcn340
<Politico>White House clash with Pelosi over Taiwan spills into the open
http*://politi.co/3zufDYI