中国とオーストラリアの政府高官が近いうちに会談し、貿易制限の緩和などについて協議する予定です。これは中国の中国王文涛商貿部長が二国間関係の改善に意欲を示したことを受けたものです。
ドイツ国営の国際放送事業体である徳国之声の記事より。
オーストラリアのドン・ファレル貿易相は、メディアに対して「中豪関係の凍結は終わり、今は春の季節に向かっている。しかし、中豪間の緊張は一夜にして生じたものではなく、一夜にして完全に消滅するものでもないことは確かだ」と述べました。
今年2月6日、中国の中国王文涛商貿部長とオーストラリアのファレル貿易相はビデオ会談を行いました。これは2019年以来の、中国とオーストラリアの閣僚級会談です。
ファレル貿易相は、中国への木材、ワイン、酪農の輸出で突破口を開くことを望むと述べ、中国はオーストラリアにとって最大の貿易相手国であるため、そのような突破口を開くことができるかは、オーストラリア経済にとって極めて重要であると述べています。
ファレル貿易相は、次の豪中政府代表の会談では、主に二国間の経済関係をどのように回復し、強化するかに焦点を当てると述べました。
ファレル貿易相が来月北京を訪れ、中国王文涛商貿部長と直接会談するとみられています。
2020年にモリソン豪州首相(当時)が、新型コロナウイルスに関する国際的なトレーサビリティ調査を求めたことに怒った中国は、豪州産石炭の輸入に対する非公式な制限を課しました。
この経済的制限はその後、ワイン、大麦、ロブスターなど、オーストラリアの多くの対中輸出品にも適用されました。
しかしながら、鉄鉱石価格の上昇により、オーストラリアの対中輸出は増加しています。 ファレル貿易相によると、2月6日の中国の王文涛商貿部長とのビデオ会談では、オーストラリア産石炭の輸入が再開されたことに加え、中国はオーストラリアの木材の購入も再開すると告げられたとのことです。
ファレル貿易相は、オーストラリアの乳製品会社Bullaが中国から久しぶりに注文を受けたことも明らかにしました。
ファレル貿易相は、オーストラリア産ワインに対する高い関税も引き下げられることを希望しており、中国の王文涛商貿部長から「オーストラリア南部の赤ワインが一番好きだ」と言われたとし、「物事が好転している兆しがいたるところにある 」と述べました。
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オーストラリアと中国との対立は、2020年5月18日の世界保健総会（WHA）で、オーストラリアが提案した新型コロナウイルスの起源をめぐる独立調査が可決されたことに端を発します。
http:// https://deepredrose.hatenablog.com/entry/2020/06/11/083000
このことに激怒した中国共産党が牛肉の輸入禁止、大麦への関税上乗せを決定したのを皮切りに、ワインやラム肉、木材などオーストラリア製品を輸入禁止や高関税を課してきました。
それから3年。オーストラリアではモリソン政権からアルバニージー政権への政権交代が起こり、中国では石炭不足による電力不足が深刻になり、両国の関係改善も近いと思われていました。
参考記事
<徳国之声>中澳关系回暖 下月举行部长级直接会谈
