黄大仙の blog

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中国の上半期GDPは5.5%増で予想より悪化、当局者は通年目標の5%前後達成に自信

中国経済は第2四半期は前年同期比6.3%増となり、上半期は5.5%増となりました。中国統計局は、景気は年間を通じて着実に回復すると予想しており、国務院の目標である「5%前後成長」を達成することに十分な自信を持っています。しかし、香港の一部の外資系銀行は、中国の四半期経済成長率は通常より低く、経済がすでに下降サイクルにあることを反映していると考えており、中国の年間GDP4.9%にとどまると見積もっています。

  フランス国営ラジオ放送局RFIの記事より。

GDP成長率5.5% でも仕事がない?

  中国統計局は17日に最新の経済成長データを発表しました。それによると第2四半期(4~6月期)の経済成長率は前年同期比6.3%増で、前期比+1.8ポイント上回りましたが市場予想の7.1%を下回りました。上半期(16月期)の経済成長率は前年同期比5.5%増を記録しましたが、市場予想の6.1%を下回っています。

 

  6月の消費財小売総額は前年同月比3.1%増で、市場予想の3.2%増をやや下回り、5月の12.7%増を大幅に下回っており、上半期の累計前年比成長率は8.2%増となった。

 

  工業生産付加価値は6月に4.4%増と、市場予想の2.7%増を上回り、上半期の前年比成長率は3.8%増で、市場予想を上回りました。

 

  統計局の報道官であり、統計局国民経済総合統計司の司長でもある付凌暉氏は記者会見で、「中国の国民経済は持ち直しているが、同時に世界の政治経済情勢は複雑で、中国経済の持続的な回復と発展の基礎はまだしっかりしていない。次の段階では経済サイクルの詰まりを解消することに重点を置き、経済の効果的な質的向上と量の合理的な成長を達成するよう促進するよう努力する必要がある」と述べました。

 

  付凌暉司長は続けて、「 年間を通じて経済は順調に回復すると予想され、われわれは「社会経済発展の期待される目標と任務を果たすための条件と能力を備えていることを十分に確信している」と述べました。

 

  中国の年間経済成長率は5%前後という目標が3月の両会(全国人民代表大会中国人民政治協商会議全国委員会会議)で採択されましたが、世界銀行6月中旬、中国の消費者需要の回復が経済成長を牽引するとして、中国のGDP成長率を5.6%に上方修正しています。

 

  しかし、オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のグレーターチャイナ担当チーフ・エコノミスト楊宇霆氏は、前四半期の中国の前年同期比経済成長率は、主に消費と不動産投資のパフォーマンス低下により、前年同期を下回るベースから予想を下回ったと指摘しています。

 

  楊宇霆氏は、現在の経済環境では高い若年層の失業率を吸収できない可能性があり、関連する構造的な問題が国内消費の回復にさらに水を差す可能性があるとみています。

 

  また、楊宇霆氏は、「北京市は不動産市場支援策を打ち出しているが、不動産価格に対する国民の期待はすでに変化しており、政策的な支援が不足した場合、下半期も不動産の低迷が続くとみられることから、今年の前年比経済成長率は4.9%にとどまるのではないか」との見方を示しました。

 

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  昨年までの中国はゼロコロナ政策で、まともな経済活動をほとんど行っていませんでしたので、ゼロコロナ解除後には急速に経済回復するだろうと期待されていました。

 

  実際には若年失業率が20%を超えているだけでなく、某有名大学の今年の卒業生で就職先が決まっているのは20%未満との噂もあるほど、中国は経済回復がうまくいっていないようです。

deepredrose.hatenablog.com

 

  上半期の成長率が5.5%というデータも鵜呑みにしないほうがいいかもしれませんね。


参考記事

<rfi>中国上半年GDP 5.5% 逊预期 官称有信心达全年5%左右目

https://x.gd/2gZMO