中国外交部は13日に「報道官質疑応答」の形で声明を発表し、「頼清徳の『米国通過』に強い不満と強い非難」を表明し、「頼清徳は『台湾独立』という分離主義の立場を頑なに堅持しており、完全な『トラブルメーカー』である」と非難しました。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
現在、2024年の台湾総統選挙でトップを走っている頼清徳副総統は、現地時間の8月12日夜、ニューヨークに到着しました。蔡英文総統の特使としてパラグアイ新総統の就任式に出席し、その往復の旅程間にニューヨークとサンフランシスコの米国都市を通過します。
中国外交部は13日の声明で、「台湾問題は中国の核心的利益中の核心であり、中米関係の政治的基盤の基礎であり、中米関係における最初の越えられないレッドラインである」とし、「中国は情勢の進展を注視しており、国の主権と領土保全を守るために断固とした強硬措置を取る」と警告しました。
中国共産党の習近平指導部が党の任期制限を破り3期目に突入後、中国の台湾に対する武力統一の脅威はエスカレートし続け、最近は台湾海峡周辺で前例のない規模の軍事演習を相次いで行っています。
中国海事安全局(MSA)は、頼清徳副総統の渡航の前日、人民解放軍が8月12日正午から14日午後まで東シナ海の関連海域で軍事演習を行っていると発表しました。
・台湾側の毅然とした対応
上記の中国側の声明に対し、台湾総統府の林聿禅・報道官は、「中華民国の元首と副元首が友好国を訪問し、米国を経由するのは、安全、快適、便利、尊厳の原則に基づき、この計画は何年も前から実施されており、関連する取り決めやこれまでの慣例に違いはない。中国側がこの機会を利用して挑発を求め、地域の不安とトラブルを引き起こす理由はなく、中国政府に対し、地域大国としての国際的責任を果たし、その権限を拡大しようとする試みを脇に置くよう求める」と述べました。
林聿禅・報道官はまた、「台湾はインド太平洋地域の責任ある一員として、同じような考えを持つ国々と手を携え、団結して民主主義の回復力を強化し、権威主義の膨張と強要に対抗し、世界のすべての国々とルールに基づく国際秩序を維持するために協力していく」と強調しました。
大陸問題を担当する台湾の国土委員会も13日のプレスリリースで、「中華民国(台湾)は主権国家であり、頼清徳副総統の外交関係国への訪問、米国へのトランジット、各界の人々との交流や交流、国や台湾人を代表する国際空間の発展は、国家の主権が行使する正当な外交権であり、台湾の成熟した民主制度や国際社会から高く評価されている経済的・技術的な強みなどの優位性を示すものでもある。 中国共産党にはこれについてコメントする権利はない」と述べました。
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台湾政府の毅然とした対応は見習いたいですね。麻生太郎元首相の先日の発言も影響しているのかもしれません。
今の日本政府には、このような対応は無理なのかな?
参考記事
<自由亜州電台>中国“不满”赖清德过境美国 台湾官方回应