英エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)は2月15日、民主主義指数2023を発表しました。中国の民主主義指数は2.12点となり、2022年の1.94点と比べて改善し、世界ランキングはウズベキスタンと並び148位でした。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
EIUの報告書は特に中国の民主主義指数の状況を分析し、指数は改善されたとはいえ、見かけとは違うと指摘しています。
報告書は、中国の民主主義指数は、政治における軍の役割と政治機関における女性の代表など、主に2つの分野で改善されたことを明らかにしていますが、これは民主的ガバナンスの形式的な現れに過ぎず、実質的な変化ではないと説明しました。
一方、習近平をトップとする指導者層は依然として軍をしっかりと掌握しており、中央集権化がさらに進んでいます。
他方、全国人民代表大会(全人代)における女性の議席は増えたが、この立法府は『橡皮图章』のようなもので、中国の女性は依然として権力の中枢から排除されています。
[注]橡皮图章:名前だけで実権がなくただ機械的に表決に当たるだけの機構·個人を表す4文字熟語
実際、中国の最高意思決定機関である中国共産党(CPC)中央委員会の政治局(24人)には女性委員はいません。
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民主主義指数は、世界167カ国・地域が対象となっており、英誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」(EIU)が06年から発表しています。
2023年の1位はノルウェー、2位以下はニュージーランド、アイスランド、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイルランド、スイス、オランダと続きました。
気になる日本は10点満点中8.40点で16位、アジア最高位は台湾で、8.92点で10位でした。
指数と政治体制との関係は、
『完全民主主義』 8.01〜10.00
『欠陥民主主義』 6.01〜8.00
『混合政治体制』 4.01〜6.00
『独裁政治体制』 0.00〜4.00
高橋洋一氏によると、『民主主義指数6以上の民主主義国では、経済成長と民主主義は正の相関、これは民主主義でないと成長しないという関係と推察。』とのことです。
データを見ると、民主主義指数6以下の非民主主義国では、経済成長と民主主義は無相関。民主主義指数6以上の民主主義国では、経済成長と民主主義は正の相関、これは民主主義でないと成長しないという関係と推察。後者の部分の因果関係を取り違えて、成長すれば民主化と勘違いしたのだろう pic.twitter.com/9li5D5YnKn
— 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) 2022年8月3日
中国がさらに経済成長するためには、民主化を進めれば良いということのようです。中国人民の更なる民主化の努力が望まれます。(どこかから嘲笑が聞こえたような。。。)
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参考記事
<自由亜州電台>中国的民主指数上升了?并不像表面上看来这样